m.m. のコメント

孫子の兵法の中に「彼を知り己を知れば、百戦して危うからず」とある。
少なくとも9.11後、米国ブッシュ政権はイスラムの教えを知らずに、米国の戦力を過大評価して強行策に出た。
その結果、世界最強のはずの米軍が、アルカイダ一つも壊滅できず、逆にイスラム国を増殖させてしまった。
それは、ベトナム戦争で苦汁を喫した米国が地上戦を怖がり、空爆に頼ったからだ。
攻撃側から考えれば、ジェット機による空爆なら、反撃で撃墜される心配はない。
だが、空爆とは「無差別殺戮」なのだ。高速度のジェット機では、標的以外に犠牲が出る確率は非常に高い。
つまり狙った過激派より、一般市民に与える被害の方が遙かに高いのだ。
米軍はそれを避けるためと称して、空爆を予告するビラを撒いたというが、当然ビラは過激派の目にも入る。
身軽な過激派は速やかに批難できるが、幼児や年寄り、病人などを抱えた民間人はすぐには脱出できないから、犠牲者が出てしまう。
民間人の中でも、金持ちなら外国に脱出できるが、貧しい家庭ではそれはできない。
家族が犠牲になれば、空爆をした欧米に反感を持つのは当然で、新たな過激派になるのだ。
だから、空爆を続けるということは、新たな敵を産み出すことなのだ。

米国は、シリアで反政府攻撃をする者に、武器を与え、軍事訓練もしている。それが「敵」のイスラム過激派になるから、結果として自分の敵を自分で育てているのだ。
これでは、勝てるはずがないのは当たり前だ。

No.3 110ヶ月前

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