tako2008 のコメント

孫崎先生はいつもながら予測がつき難い南シナ海情勢については
逃げてしまわれると思われるので、私が代わって代弁。

私が米国の立場であったら、いつもの米国お得意の「有志連合」とやらを
結成し、係争国(ベトナムやフィリピン)と合同で作戦を行った。

米国は、今回もまた焦って単独で行動してしまい、「中国対周辺国」の
構図から、「米中の覇権争い」の構図にしてしまった。一部の国を除き、
争いを望まないアジア諸国からは理解を得られないだろう。

それ以前に、米国は、前回のアジア安全保障会議で判明したように、
ASEAN諸国の全面的な支持を得られていないことは理解している。

インドネシアは、「中国の政策主張を理解し支持する」と、中国による
防衛施設の建設を肯定し、また最近タイに至っては、「中国が成長できる
余地を与えるためにもっと発言権を与えるべき」と支持を表明している。

米国の行動は、ベトナムやフィリピンの埋め立てや飛行場建設には
見てみぬ振りをし、一方の中国の埋め立てにだけ中止を求めるという
ダブルスタンダードである。

ではなぜ米国は再び愚かな単独行動に出たのか。

それは、今回の作戦の目的は、大統領選に向けた「弱腰批判」をかわす
ための国内向けパフォーマンスであり、また、米国は、「有志連合」を
結成したくてもできないからである。

フィリピンとベトナムは、中国と経済的依存を強め、軍事的にも実力差
があり、中国と軍事的に事を構えることはできない。もし事を構えれば、
将来、経済的に苦しい立場に追いやられ、下手をすると、ASEAN
諸国内で孤立化してしまう。

何より、ベトナムとフィリピンは、自身も埋め立てを行ってきている為、
参戦する口実に説得力がない。

(・・続きます・・)

No.9 110ヶ月前

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