であれば、我が国はせっかくの機会なので、集団的自衛権を行使して 米中の紛争に参加したらどうか。 安部首相は、今回の米国の作戦を「猛烈に支持」するのかと思いきや、 原則論を述べて「コメントは差し控える」などとお茶を濁している。 所詮、「中国包囲網」など机上の空論に過ぎないのである。 米国の同盟国は、実際に米中が交戦した場合に、米国と一緒になって 世界第二位の経済力と米国と並ぶ軍事力を持つ中国と戦うか・・? 戦うわけがない。 安部首相の提唱する「セキュリティ・ダイアモンド」は破綻している。 その西方一角をなすはずのインドは、BRICS、上海協力機構に加盟。 南方のオーストラリアは、AIIBに加盟し中国と経済関係を深めている。 「セキュリティ・トライアングル(三点)」ですら成立しない。 実際には、日米だけの「セキュリティ・ストリング(紐)」である。 しかし、そのストリング(紐)は、非常に緩く脆い。 南シナ海問題には、利害関係上、おそらく我が国は参戦しない。 また、尖閣問題では、利害関係上、おそらく米国は参戦しない。 では、南シナ海における米中の争いについて、 今後の展望はどうなるか。 「不測の事態」というのが考えられるため、これは予測が難しい。 確かなのは、米中とも、互いに全面戦争やエスカレートする事態は 望んでいないだろう。 それから、米国が圧倒的に軍事的有利という認識は間違い。 米国は、以前であれば、台湾海峡問題などで、すぐに空母を出動 させて威圧できたが、現代では、それは通用しない。 いまや空母は「浮かぶ棺桶」と呼ばれ、対艦弾道ミサイルの格好の 標的であり、マッハ12で飛来する中国の東風-21Dに対処できない。 米軍の軍事関係者も認めているように、これには防御手段がない。 それゆえ、今回米国は、「駆逐艦一隻を短時間派遣しただけ」であり、 パフォーマンスのための、すかしっ屁のようなものである。 何事もなければ、いずれ双方は現状維持に戻ると思われる。 我が国は馬鹿げた米中の覇権争いに関与すべきではありません。
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孫崎享チャンネル
(ID:9443972)
であれば、我が国はせっかくの機会なので、集団的自衛権を行使して
米中の紛争に参加したらどうか。
安部首相は、今回の米国の作戦を「猛烈に支持」するのかと思いきや、
原則論を述べて「コメントは差し控える」などとお茶を濁している。
所詮、「中国包囲網」など机上の空論に過ぎないのである。
米国の同盟国は、実際に米中が交戦した場合に、米国と一緒になって
世界第二位の経済力と米国と並ぶ軍事力を持つ中国と戦うか・・?
戦うわけがない。
安部首相の提唱する「セキュリティ・ダイアモンド」は破綻している。
その西方一角をなすはずのインドは、BRICS、上海協力機構に加盟。
南方のオーストラリアは、AIIBに加盟し中国と経済関係を深めている。
「セキュリティ・トライアングル(三点)」ですら成立しない。
実際には、日米だけの「セキュリティ・ストリング(紐)」である。
しかし、そのストリング(紐)は、非常に緩く脆い。
南シナ海問題には、利害関係上、おそらく我が国は参戦しない。
また、尖閣問題では、利害関係上、おそらく米国は参戦しない。
では、南シナ海における米中の争いについて、
今後の展望はどうなるか。
「不測の事態」というのが考えられるため、これは予測が難しい。
確かなのは、米中とも、互いに全面戦争やエスカレートする事態は
望んでいないだろう。
それから、米国が圧倒的に軍事的有利という認識は間違い。
米国は、以前であれば、台湾海峡問題などで、すぐに空母を出動
させて威圧できたが、現代では、それは通用しない。
いまや空母は「浮かぶ棺桶」と呼ばれ、対艦弾道ミサイルの格好の
標的であり、マッハ12で飛来する中国の東風-21Dに対処できない。
米軍の軍事関係者も認めているように、これには防御手段がない。
それゆえ、今回米国は、「駆逐艦一隻を短時間派遣しただけ」であり、
パフォーマンスのための、すかしっ屁のようなものである。
何事もなければ、いずれ双方は現状維持に戻ると思われる。
我が国は馬鹿げた米中の覇権争いに関与すべきではありません。