matzとし のコメント

「認知的不協和論」:興味深い。確かにその面は大いにあろう。自分の知人でも、原発問題について、そのようなことをよく聞かされる。基本的には、信用できる社会人、よき家庭人である。原発ほど争いを生むたちの悪いエネルギー源はないだろう。

安保法制の問題については、「認知的不協和」以外に、メディアの影響(紙面、ネット版含め)も大きいのではないでしょうか?

今年9月4日の週刊東洋経済に、池上彰氏が「新聞への信用を落とす読売・産経の報道姿勢」という批評記事を書いておられるが、最大部数の読売、最近なぜか部数を増やしている産経。読売や産経は(ネットでしか見ないが)、反対・賛成含めた意見・論評を掲載しない。反対のデモなどは冷笑的か、些細なことを大きく取り上げて、いかにも評価に値しないような記事を載せる。
これらのこれらしか読まない人々は(普通の人は、特定の新聞しか講読しないだろう)当然、特定の意見の記事に影響されるだろう。
 複数のメディアや、ましてやフリージャーナリズム、海外などを読み比べて自分で判断する人は少ないだろう。時間もないし・・・。 大きな見出し+ちらっと記事を読んで、情報を得ているような多忙さのなかにいる人も少なくないのでは?

一番影響の強いかも知れないNHKニュースは、政治的対立のあるテーマについては、ほぼ無視すすか、一応状況をお知らせしました、だけで、本質は全く議論しない。つまらないし、興味もわかない。政治的中立なら、きちんと両方を比較した解説をつけるべき。

 これらのメディア情報だけでは、安倍政権の外交的な成果?失敗を評価し、今後どのような外交を展開するのか?安全保障としての隣国外交の重要性などよりも、まず戸締りとしての軍備、に目が行くのでは?
 中国の脅威・北朝鮮の脅威、などは、もしあれば、個別的自衛権で対処すべき問題であり、また これまでの日米安保体制を、米国従属の観点でとらえることなしに、なんとなく、日米同盟なら抑止力が高まる、一国では防衛はできない、という表面的な納得だけで判断しているのでは?

 一方、今回の安保法に反対する人は、とりあえず、廃案。それからは、現状の安保体制(米国従属)のままでよいのか? それは、そのあと考える、では、今後の反対運動にしても、反対のための反対、とか、対案は?とか言われるはずだ。

 今回の法案強行成立を受けて、理不尽に考える人は多いだろうが、その次にどういう形で、何を考えて行動すべきか?「廃案」の次を考えないといけない。共産党の志位委員長の提案は評価できるが、もし「連合」ができたとして、「廃案」だけで、国民は納得するだろうか? また「読売」「産経」愛読者は「異端の勢力」との認識を持つだろう。

No.6 111ヶ月前

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