名を正す のコメント

二度にわたる安全法制の変更が、よりによって戦犯である祖父とその孫によって行われること、残念ながらこれが日本の姿を象徴している。しかも孫の方は、再度首相に復活しての所業である。しかし、これも祖父が戦犯から総理になったことを思えば、似たような所業と言ってもよい。
いずれも民意を無視しての法案成立である。一度目は日米安保の変更だが、二度目もアメリカのシナリオに沿って行われる事実上の日米安保の変更である。自民党というアメリカの傀儡政権が、傀儡の本領をいかんなく発揮して行うものである。このように、戦前から今日までの日本史を客観的に振り返れば、非常に恥ずかしく情けない歴史である。学校でますます現代史を教えづらくなってくるだろう。
安倍首相は、謝罪し続ける宿命を子や孫に負わせるべきではないと語ったが、そうさせているのは自分自身であることを知るべきだ。もし本当に負わせたくないなら、彼はこう言うべきだった。「本日、私自身も私自身の責任において謹んで心よりお詫び申し上げます」。彼が本当に国民を愛し、子や孫のことをおもうなら、そう出来ただろう。彼はせっかくの貴重な機会を逸した。彼はその言葉とは裏腹に、子孫よりも自分の我を優先したのだ。
戦争法案に反対する国民は、法案の成立という結果に落胆することなく反対し続けること、そのプロセスにこそ意味があり、これが民主主義を最終的に勝ち取ることにつながることを信じて闘いたい。成立後も執拗に反対運動を継続し、いったん成立した戦争法案が再び白紙にされるとき、国民はこの国の民主主義を初めて勝ち取ったことになる。これは形を変えた独立のための戦いでもある。アメリカのくび木からの脱出である。その時、日本の現代史は恥辱の歴史から名誉ある歴史に変わることになる。

No.4 111ヶ月前

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