小泉政権が生まれるまでは、「戦後レジーム」からの脱却より、「米国の縛り」からの脱却でを目指しており、目指す方向は同じようでありながら、本質は全く異なっている。 先人たちの目指した「米国の縛り」からの脱出は、「米国の罠」からの脱出であり、米国の関与をはずしたアジア経済圏の構築であった。米国も中国の経済を無視できず、中国と経済の拡大に努めてきたので、「米国の罠」からの脱出はそれほど問題視されなかったが、鳩山氏の「東アジア共同体」が出てきてから、中国の脅威も潜在化しており、米国の日本に対する政策が大きく変換したとみるべきでしょう。 安倍首相たちの「戦後レジーム」の脱却は、米国の要求を逆利用して、日米安保を深め戦争のできる国に進路変更し、憲法改正によって、日本独自の戦力をもち、アジアでの地位を一番にしたいとの思惑がミエミエである。戦争のできる国にするだけであれば、安保改正だけでよいのであるが、憲法改正しようとすることから明確に読み取ることができるのです。目指すところが違っているとはいえ、先人の知恵を理解できない民主党政権と同じである。自民党の保守本流はどこに行ってしまったのか。
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孫崎享チャンネル
(ID:18367902)
小泉政権が生まれるまでは、「戦後レジーム」からの脱却より、「米国の縛り」からの脱却でを目指しており、目指す方向は同じようでありながら、本質は全く異なっている。
先人たちの目指した「米国の縛り」からの脱出は、「米国の罠」からの脱出であり、米国の関与をはずしたアジア経済圏の構築であった。米国も中国の経済を無視できず、中国と経済の拡大に努めてきたので、「米国の罠」からの脱出はそれほど問題視されなかったが、鳩山氏の「東アジア共同体」が出てきてから、中国の脅威も潜在化しており、米国の日本に対する政策が大きく変換したとみるべきでしょう。
安倍首相たちの「戦後レジーム」の脱却は、米国の要求を逆利用して、日米安保を深め戦争のできる国に進路変更し、憲法改正によって、日本独自の戦力をもち、アジアでの地位を一番にしたいとの思惑がミエミエである。戦争のできる国にするだけであれば、安保改正だけでよいのであるが、憲法改正しようとすることから明確に読み取ることができるのです。目指すところが違っているとはいえ、先人の知恵を理解できない民主党政権と同じである。自民党の保守本流はどこに行ってしまったのか。