『外交とは「異なる価値観と利益の調整」、そして交渉における勝利の概念はいかに相手から奪うかではなく「いかにして相手の信用を勝ち取るか」につきる。外交の修羅場をくぐり抜けてきた著者自身の豊富な実務経験から、日本外交の背後にあるものを探り、その本質を見極めた斬新な一冊。第2回山本七平賞受賞作品が、新たな装いで復刊。執筆当時から対米従属職を強めた流れの検証を追加』
第一章:二〇年ぶりに手にした、私の言論活動デビュー作。当時五〇歳だった現役外交官、孫崎享は何を考えていたか?!
外交について、世界について、過去の自分と対話してみることにした最近になって、創元社が、「一九九三年発刊の『日本外交 現場からの証言』を再発刊したい」と提案してきた。この本(PART2)は、同年、「第二回山本七平賞」を受賞した。私の言論活動はそのことがきっかけで始まっている。
そこで、「創元社が、今なぜ、この本を再発
ここから先は有料になります
ニコニコポイントで購入する
チャンネルに入会して購読する
- この記事は過去記事の為、今入会しても読めません。ニコニコポイントでご購入下さい。
コメント
AはBであるといったとき、次に来る「何故ならば」を、私はを重視します。彼の感覚だけの説明には違和感を覚えます。
『 政府が法律を国会に出す際には、必ず内閣法制局の承認を得てから提出することが決まりとなっている。
いわば、警察が物理的力で内閣を支えるとしたら、内閣法制局は知的手段で内閣を支える機関である。
そうした、政府にとってきわめて重要なブレーンである内閣法制局長官を務めた三名もが、政府方針に異を唱えているのだ。
それは、これらの人々が変わったからではない。政府の方があまりにもひどく変わったからだ。
それが故に、異を唱えているのである。」、実に論理的真理的説明。
私も是非読みたいと考えます。
◎『外交とは「異なる価値観と利益の調整」、そして交渉における勝利の概念はいかに相手から奪うかではなく「いかにして相手の信用を勝ち取るか」につきる。
◎外交には永遠の味方もなく、永遠の敵もいない。極端に言えば、国際情勢は一刻一刻変わっていて、しかもその性格は、白か黒かとかをはっきり定められるほど簡単ではない。
ただ、政府があまりにもひどく変わったとはわたしには
思えないけどね。
むかしからこんなものだった。自民党政府なんて。
小選挙区制のせいで第一党が圧勝するようになった。
民主党の大エラーで、このさき自民党の天下が永続すると
マスコミなどが考えるようになった。
こういっちやなんだけど孫崎さんのいたころから外務省なんて
ひどかった。
外務省がまともだったことなど一度もない。
場と個の話は、示唆には富むが実際にはそれほど簡単な問題ではない。個がそんなに好きなら、銀河鉄道999に出てくる装甲昆虫みたいに中身が空っぽの殻をかぶればいい。過去に痛い目にあったのか、そこまでして個にこだわっても何の成長もない。そうなるくらいなら、いちど大地と一体になって、もう一度その養分を思う存分吸い取ればいい。個を作るのはそれからでいいのだ。そこからしか始まらない。
外務省がまともだったためしがないのは知っている。日本がだらしないのもあるが、韓国的な感情も大きいと思う。これはなんとかしてほしい。
(ID:18367902)
櫻井よしこ氏などは、物の見方考え方の起点が、ゼロベースでなく、国家が起点になっており、一般的議論の対象にならない。孫崎さんなど国家国民を論じる知識層と違った一市民としての主張に過ぎない。そのような発言を活用しようとする安倍政権の限界も露呈してき始めたといえます。
孫崎さんのお話ををお聞きしていると、国際社会=大国グループ群=日本=国民である。米国と同盟関係にある日本は、国際社会の中の日本であり、東南アジアの中の日本であり、日米同盟関係がすべてに優先するということはないといえます。国際情勢の中で、主体的に判断していくのが、外交というお話はよく理解できます。同盟関係があるといって、米国は日本を全面的に信用することはなく、盗聴はするし、官庁、マスコミ、評論家、大企業に情報源を張り巡らせている。自衛隊、外務省も例外とは言えない。慎重なうえにも慎重であり、臆病な米国の姿があらゆる外交、戦いの基本であり勝利の方程式であるような気がします。