KUBOTA のコメント

 「先般、京都で「集団的自衛権反対」のデモで、先頭で横断幕をもって行進した。めぬき通りを行進した。デモが歩いているのに、対面の形で歩道を歩いている人はデモを決して見ない。ひたすた前を向いて歩いている。国民はまだ政治的動きを怖がっている。」

孫崎さんの上記の記述を読んで,2003年頃に「自衛隊のイラク派遣」反対のデモに参加して銀座付近を歩いた時のことを思い出した.この時,建物の中からデモを見るサラリーマンなど方々の雰囲気は,お上に楯突く輩達が何をやっているんだ,とでも言いたげな異質なものを見るような冷ややかな眼が印象に残った.

 過日の2015年5月31日に,さいたま市の北浦和公園で「9条こわすな・戦争させない!!」オール埼玉総行動の集会が開催され1万人を超える方々が参加し(主催者発表),その中の浦和駅までのデモ行進コースに参加した.この時の沿道の方々のデモを見る眼は2003年の時とはかなり違った好意的な眼差しの様な印象を受けた.特に高校生のような若い方々の世代には案外に嫌悪感が少ない様に見受けられた.

 テレビなどメディアが極力報道しないよう強権的な安倍政権にひれ伏して協力し,真実や問題点を伝えない,報道の使命を捨てたかのような知識層にあるまじき行為を受けてはいるのだが,原発事故以後,人々にかなりの意識変化が生まれていて,情報発信や参加方法などにもう少し工夫をすれば,デモや抗議運動など民主主義の表現がファションになるのもあと一押しかも知れないような兆候を感じた.

 「国民はまだ政治的動きを怖がっている。」孫崎さん指摘があるが,実は怖がっているのは物事に常識的な見解や知識を持っていて発言力があり,世の中に一定の立場を持った分別ある年齢層の人々の様な気がする.ツイッターを使っているその様なリベラルの方々,教育や指導的立場に有ったもしくは有るリベラルの年配の方々,孫崎さんの5月3日の指摘にあったが,微力でも良い一言でも良いので世の中へ若い方々へ見解の発信を期待したい願いたい.今がその最初で最後の機会のように思える.(2015年6月13日)

No.7 115ヶ月前

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