冷戦時代は、米国の日本に対する考え方は絶対に共産化させないことであったが、ベルリンの壁崩壊後、日本の経済力に脅威を抱いた米国は日本の経済力破壊に勢力を費やしてきたといえる。 米国一国時代は、中近東に戦乱を起こし、その必然的結果として、テロの脅威が迫ってくると、米兵をつぎ込んできたが、勝利を得られないフラストレーションのたまる状況が続いている。問題は、あの気象条件の厳しいところで突如テロ的に攻撃されるゲリラ戦に苛まれ、帰国後の米兵の多くは、自殺者とうつ病が多発し、戦力を投入できなくなったことである。 ここで、目をつけられたのが、独自の軍隊を持ち戦争に参加したい日本の存在である。安倍首相が、「テロとの戦い」と言って中近東に出かけて、戦ってくれるというのは、米国にとってこの上ないありがたい申し出であったといえる。 日本のためでなく、米国のために、米兵の代わりに、日本から遠く離れた厳しい環境の中で戦死を覚悟して出かける人がいるだろうか。 集団的自衛権を、きれいごとを並べて言っているが、端的にいえば、米国のために闘うのである。戦死するリスクは今より大きくないという政府説明は、戦争を知らない人の言う絵空事でしかない。
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孫崎享チャンネル
(ID:18367902)
冷戦時代は、米国の日本に対する考え方は絶対に共産化させないことであったが、ベルリンの壁崩壊後、日本の経済力に脅威を抱いた米国は日本の経済力破壊に勢力を費やしてきたといえる。
米国一国時代は、中近東に戦乱を起こし、その必然的結果として、テロの脅威が迫ってくると、米兵をつぎ込んできたが、勝利を得られないフラストレーションのたまる状況が続いている。問題は、あの気象条件の厳しいところで突如テロ的に攻撃されるゲリラ戦に苛まれ、帰国後の米兵の多くは、自殺者とうつ病が多発し、戦力を投入できなくなったことである。
ここで、目をつけられたのが、独自の軍隊を持ち戦争に参加したい日本の存在である。安倍首相が、「テロとの戦い」と言って中近東に出かけて、戦ってくれるというのは、米国にとってこの上ないありがたい申し出であったといえる。
日本のためでなく、米国のために、米兵の代わりに、日本から遠く離れた厳しい環境の中で戦死を覚悟して出かける人がいるだろうか。
集団的自衛権を、きれいごとを並べて言っているが、端的にいえば、米国のために闘うのである。戦死するリスクは今より大きくないという政府説明は、戦争を知らない人の言う絵空事でしかない。