tako2008 のコメント

またしばらく自分のことに専念しようと思いますので、
どうしても主張したいことを書き残していきます。

繰り返し訴えますが、米中冷戦時代の到来は回避しないといけない。
その為には、アジア第二位の我が国の立場と役割が重要になる。

まず、解釈が一方的になり勝ちですが、我々はもっと中立的・客観的
に南シナ海問題を捉えなければなりません。

「中国が悪い、中国が悪い」と一方的に責めているいるだけでは、
対立を深めるばかりで、これから先何も解決することはありません。

注視すべきは、中国にはそれなりの根拠があって南シナ海における
領有権を主張しているということ。また、ベトナムとフィリピンの
主張には、いくつかの点で疑問残ること。

<南シナ海における領有権の問題の歴史>

 ・日本は1938年に南沙諸島など新南群島の領有を閣議決定し、
  台湾の一部として統治する

 ・戦後、南沙諸島は、台湾(中国)に返還される形となり、
  台湾は、1947年に「11点破線」を領域主権の境界線として
  世界に発表、これが中国の主張する「9段線」の根拠となる

 ・中国は1946年に西沙諸島、1959年に南沙諸島の領有権を主張

 ・北ベトナム(現在のベトナム)は、1958年の中国の領海声明を、
  当時の首相(ファム・バン・ドン首相)が明確に認めており、
  西沙諸島・南沙諸島の領有権を一度放棄した過去がある

 ・中国の領海声明を認めたはずのベトナムは、1974年になって
  その主張を覆し、「西沙諸島」はベトナムの領域であると主張。
  中国と西沙紛争を争ってきた「南ベトナム」は、ベトナム戦争により
  国そのものが消滅している

 ・フィリピンは1974年に政府が南沙諸島の領有権を主張し始めるが、
  パリ条約(1898年)の解釈上は、フィリピンは南沙諸島に対する
  領有権を持たない。米国は、パリ条約を根拠に、米比相互防衛条約が
  南沙諸島の適用外であるとしている

上記の通り、中国の主張にも、それなりの正当性がある。
一般の方々は、上記の歴史的事実については全く知らないでしょう。

不満な国もあるかと思いますが、島の実効支配については、「現状維持」
が好ましいと思われます。

現在、中国は西沙諸島と南沙諸島の一部を、ベトナムは南沙諸島の大部分
を占拠している。両国間では、島の数や規模から言えば平等でしょう。

問題はフィリピンですが、フィリピンは国自体が島国であり、広大な海域
と無数の島を持つ国です。島の数は、インドネシアについで世界第2位で、
名前がある島は4000個以上、人が住む島はその内2000個ほど。
他5000個の島は無人島です。これ以上望むのは欲張り過ぎです。

海底資源は、各国が共同で共同出資、共同開発にすれば解決できます。

No.8 114ヶ月前

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