(・・続きその3・・) では具体的に、我が国はどのようにして米中を仲裁すればよいか。 南シナ海問題は、「米中対立の象徴」であり、両国は国家の威信と プライドを賭けてゲームをしていることを理解しないといけない。 事態を一旦収束させる為に、「どちらか一方を引かせる」という選択肢 は難しいと思われ、多国間で双方に対話圧力をかけ、両国のプライドを 傷つけないように、米中間で密かに話をつけさせるのがベストかと。 まず中国への働きかけ。 「埋め立てを中止せよ」という米国の「命令」は、中国はまず聞き入れ ないでしょう。しかし、アジアの友人達の意見であれば、素直に耳を 傾ける可能性もある。安部首相では無理です。 中国の友好国、かつ発言力の大きい国、例えばインド、インドネシア、 マレーシア、タイの首相あたりと協力して、中国に自制と米国との対話 を促していくことが有効だと思われます。 対立しているフィリピンやベトナムと結託しても、米国の回し者と 受け止められ、余計に反発するだけでしょう。 次に、米国への働きかけ。 これは勿論、米国の同盟国である欧州諸国にお願いすることになります。 我が国がいくら説得しても聞く耳は持たないでしょう。しかし、米国は、 英国や仏国の意見なら聞くかもしれません。 上記が成功しなかった場合は、最終手段である国連です。
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孫崎享チャンネル
(ID:9443972)
(・・続きその3・・)
では具体的に、我が国はどのようにして米中を仲裁すればよいか。
南シナ海問題は、「米中対立の象徴」であり、両国は国家の威信と
プライドを賭けてゲームをしていることを理解しないといけない。
事態を一旦収束させる為に、「どちらか一方を引かせる」という選択肢
は難しいと思われ、多国間で双方に対話圧力をかけ、両国のプライドを
傷つけないように、米中間で密かに話をつけさせるのがベストかと。
まず中国への働きかけ。
「埋め立てを中止せよ」という米国の「命令」は、中国はまず聞き入れ
ないでしょう。しかし、アジアの友人達の意見であれば、素直に耳を
傾ける可能性もある。安部首相では無理です。
中国の友好国、かつ発言力の大きい国、例えばインド、インドネシア、
マレーシア、タイの首相あたりと協力して、中国に自制と米国との対話
を促していくことが有効だと思われます。
対立しているフィリピンやベトナムと結託しても、米国の回し者と
受け止められ、余計に反発するだけでしょう。
次に、米国への働きかけ。
これは勿論、米国の同盟国である欧州諸国にお願いすることになります。
我が国がいくら説得しても聞く耳は持たないでしょう。しかし、米国は、
英国や仏国の意見なら聞くかもしれません。
上記が成功しなかった場合は、最終手段である国連です。