南シナ海問題で、米国自身が自ら動いたもう一つの理由について。 私は前回、大統領選にむけた国内向けのパフォーマンスの可能性が 高いと指摘しましたが、もう一つ別の可能性があります。 まず、周辺国を守るというのは完全な建前。 目的は、米国の海洋覇権を守ることであって、その為には中国と 周辺国が対立している必要があった。ところが、 「周辺国が中国に取り込まれてしまい、対立させられなくなった」 つまり、離間工作ができないほどに、米国の影響力が低下しており、 結果として、自ら動かざるを得なくなった可能性も考えられます。 米国の行動は完全なダブルスタンダードであり、フィリピンは どうか解りませんが、ASEAN諸国の支持は得られない。 Googleマップの衛生写真でも何でもいいから、 自分自身で客観的な事実を確認すること。 見れば解る通り、大部分の占拠(近年も含めた埋め立て)がベトナム で、民間施設や軍事施設の他に、戦車や軍用機を大量に配置している。 飛行場は当然ある。フィリピン、台湾、マレーシアもしかり。 つまり、他国が実効支配している島や岩礁への占拠は行わないが、 自国が支配している領域への建設行為は、暗黙の了解(ルール) として行われているわけです。 そして米国は、中国以外の埋め立てについては大々的に非難するが、 それ以外の国の行為については、一切無視している。 なぜベトナムに対しては、「埋め立ては地域の緊張を高める」と 言わないのか? 「航行の自由」を建前にして、12海里に進入させると言って いるが、この12海里という基準は、国際海洋法に基づくもの。 しかし、米国は、主要国ではその国際海洋法に署名していない 唯一の国であり、米国自身が国際法を守っていない国なのです。 ASEAN諸国の指導者には、安倍首相のような愚明な指導者は 誰一人としていません。 今回の米国の行動は、「米国の一人芝居」と思われている可能が高い。
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孫崎享チャンネル
(ID:9443972)
南シナ海問題で、米国自身が自ら動いたもう一つの理由について。
私は前回、大統領選にむけた国内向けのパフォーマンスの可能性が
高いと指摘しましたが、もう一つ別の可能性があります。
まず、周辺国を守るというのは完全な建前。
目的は、米国の海洋覇権を守ることであって、その為には中国と
周辺国が対立している必要があった。ところが、
「周辺国が中国に取り込まれてしまい、対立させられなくなった」
つまり、離間工作ができないほどに、米国の影響力が低下しており、
結果として、自ら動かざるを得なくなった可能性も考えられます。
米国の行動は完全なダブルスタンダードであり、フィリピンは
どうか解りませんが、ASEAN諸国の支持は得られない。
Googleマップの衛生写真でも何でもいいから、
自分自身で客観的な事実を確認すること。
見れば解る通り、大部分の占拠(近年も含めた埋め立て)がベトナム
で、民間施設や軍事施設の他に、戦車や軍用機を大量に配置している。
飛行場は当然ある。フィリピン、台湾、マレーシアもしかり。
つまり、他国が実効支配している島や岩礁への占拠は行わないが、
自国が支配している領域への建設行為は、暗黙の了解(ルール)
として行われているわけです。
そして米国は、中国以外の埋め立てについては大々的に非難するが、
それ以外の国の行為については、一切無視している。
なぜベトナムに対しては、「埋め立ては地域の緊張を高める」と
言わないのか?
「航行の自由」を建前にして、12海里に進入させると言って
いるが、この12海里という基準は、国際海洋法に基づくもの。
しかし、米国は、主要国ではその国際海洋法に署名していない
唯一の国であり、米国自身が国際法を守っていない国なのです。
ASEAN諸国の指導者には、安倍首相のような愚明な指導者は
誰一人としていません。
今回の米国の行動は、「米国の一人芝居」と思われている可能が高い。