ちょこ太郎 のコメント

TPPの原案作成に当たるのがほとんど企業代表者だという事は、原案の
内容自体が企業の利益の為の物以外に成りようがないですよね。
 結局TPPが国家間の交渉なんて誤解していた自分が悪いんですけど、各
国の企業代表者がいかに利益を上げる事が出来るか交渉しているのが、現場
で行われているのでしょう。
 だから、交渉内容は非公開だし施行後も4年は非公開なんていう、訳のわ
からない条約なのですね。
 ドラキュラ条約と揶揄する人もいますけどそれは「日の下にさらされると
国民のだれもが反対するので燃え尽きてしまう。」からだそうです。
 ただ、施行されて4年もたてば法律を超えているんですから絶対的な強さ
を発揮して国民を食い散らかしていくのでしょう。
 TPP参加国には自国の法律を越えた所謂、治外法権を国境なき多国籍企業
に与えることになるのですから。
 ジャーナリストの堤未果さんはTPP参加でもたらされる医療崩壊を心配さ
れてます。
 今度保険収載されたC型肝炎治療薬ソバルディ、12週間毎日1錠服用で治
癒率90%という夢のような薬です。
ただ、1錠61799円で収載されたので、約520万円ほど薬代が掛かります。
今はまだ高額医療費助成制度がありますから、個人負担はきっと1月当たり
10万円掛からなくって済むと思います。
すなわち12週ですから3~4カ月(レセプトは月ごとなので)、総額30か40
万円で薬が使えると思います。
公費で480~490万円が支払われることになります。
ソバルディは一昨年12月合衆国で認可されて、1錠1000ドルということが
話題となりました。治療に84000ドル掛かるという事で、製薬会社にとって
も夢の薬と言う訳です。
C型肝炎ウィルス感染者が320万人いると言われている合衆国で生み出される
利益もすごいことでしょう。
TPPで製薬会社が日本を訴えると当然、今約6万円の薬が1000ドル(12万円)
になります。
そうすると、520万円が1008万円に跳ね上がりますから、公費で970万も負担す
る事になります。
北海道がんセンター名誉院長の西尾正道氏によると、「大腸がんのアバスティンと
いう薬は1錠30万円、これを1年使うと約1000万円掛かる、これが合衆国では
1錠90万円している、年間3000万円になる2年ちょっとしか生きないから今は
2000万だけどこれが6000万円になる。
今二人に一人掛かる癌治療の医療費の水揚げは、放射線3%、外科17%残り80%は薬代
此の薬代が3倍以上になる。
そうなると、高額医療助成制度自体がもたなくなる。
そこで、新薬はなるべく保険収載しなくなる、保険収載しなければ助成しなくても良いわけですから。
混合診療で新薬を使えるようにしていくわけだけど、薬が高くて払えないから民間保険が出てくる。
今の薬代の20%は慢性疾患、高血圧とか糖尿病とか心臓の薬、一生飲み続けなければならないものが占めている。
これも3~5倍に上がるので高齢者の家計を圧迫するだろう。」
ちなみに、薬の自給率、日本は5%だそうです。
薬の輸入が2兆5500億円、輸出が1300億円くらいで圧倒的に輸入してるんですね。
これが、3~5倍になると恐ろしいほどの輸入超過じゃないですか?
薬だけじゃなく治療法や医療機器も知的財産権の適応になるそうです。
医療一つとってもTPPに明るい未来はないと思います。
真剣な国民の論議が必要ではないでしょうか。

No.4 115ヶ月前

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