「花燃ゆ」を見ているが、吉田松陰は現実も見ない理想主義で若者をそそのかすとんでもない馬鹿という感じで描かれている。そういう側面は確かにあると思うけれど、現代に重ねるとどういうことになるのだろうか?対米従属が現実的で、鳩山の東アジア共同体が寝言ということだろうか?あの時代幕府の権威は落ちていた。だからこその安政の大獄だったのだろう。一方の尊王攘夷は現実を見ない理想主義。鳩山の東アジア共同体みたいなものかもしれない。松蔭が正しかったとも、鳩山を理解しない国民が愚かだったとも思わない。彼らには足りないものがあった。ただ松蔭も鳩山も「次の時代」を見据えていたのは確かだろう。いつまでも江戸幕府も対米従属は続かない。そのことを知っていたのだと思う。彼らを扇動者と非難するのは簡単だが、彼らが見ていた視点を、その無念を、我々は理解し、未来を切り開く力にしなければいけない。新しい時代の芽が権力つぶされる。それも現実だ。そして停滞する権力は新しい生命の動きに覆される。それも歴史の真実だ。200年続いたユダヤ戦略を乗り越えていく時代も遠くはない。
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孫崎享チャンネル
(ID:2197362)
「花燃ゆ」を見ているが、吉田松陰は現実も見ない理想主義で若者をそそのかすとんでもない馬鹿という感じで描かれている。そういう側面は確かにあると思うけれど、現代に重ねるとどういうことになるのだろうか?対米従属が現実的で、鳩山の東アジア共同体が寝言ということだろうか?あの時代幕府の権威は落ちていた。だからこその安政の大獄だったのだろう。一方の尊王攘夷は現実を見ない理想主義。鳩山の東アジア共同体みたいなものかもしれない。松蔭が正しかったとも、鳩山を理解しない国民が愚かだったとも思わない。彼らには足りないものがあった。ただ松蔭も鳩山も「次の時代」を見据えていたのは確かだろう。いつまでも江戸幕府も対米従属は続かない。そのことを知っていたのだと思う。彼らを扇動者と非難するのは簡単だが、彼らが見ていた視点を、その無念を、我々は理解し、未来を切り開く力にしなければいけない。新しい時代の芽が権力つぶされる。それも現実だ。そして停滞する権力は新しい生命の動きに覆される。それも歴史の真実だ。200年続いたユダヤ戦略を乗り越えていく時代も遠くはない。