ちょこ太郎 のコメント

合衆国と同じ有志連合に参加するということはどういうことを意味するのか、真剣に考える必要があると思います。
今イラクがどういう状態なのか、なぜこう言う状態になって「イスラム国」なるものが生じたのか。
まずは、「テロ許すまじ」「テロとの戦いに積極的に参加する」と威勢の良いことを言っているだけで本当に良いのか、
嘘っぱちで始められたイラク戦争の結果どういう経過で今の状態になったのか。
米軍がイラクで何をやってきたのか、米軍から引き継いだイラク政府が何をやってきたのか、現実を知ってから有志連合に参加するか否かを
判断すべきだと思います。
連日「イスラム国」の酷い映像がTVを賑わし、「イスラム国殲滅が正義」かのような論調がマスコミの主流になっているようですが、
 イラクに詳しいジャーナリストの志葉玲さんの記事を紹介します。
     「イスラム国は日米の外交・安全保障政策の失敗が産んだモンスター~暴走を止めるためにやるべきことは?」
  
     http://bylines.news.yahoo.co.jp/shivarei/20150125-00042538/
 
 2003年に立った数ヶ月でイラクを制圧した米軍が2005年にイラクでやったこと

「2005年前後と言えば、ラマディはイラクの中でも最激戦地の一つだった。米軍が街を包囲すると同時に街の高台から、人々に向けて撃ちまくっていた。
攻撃の邪魔となると、一般の住宅や学校までも破壊された。市内の病院に向かう道は、「死の道」と恐れられ、米軍の狙撃手は、妊婦であれ、
子どもであれ、動くものは何でも撃った。街中を空爆が襲い、走り回る戦車が、傷つき倒れた人を轢き潰し、ミンチにした。あまりに大勢の人々が殺されたため、
街の空き地は次々と集団墓地に変わっていったのだ。」

そして、その後{○「サダムより酷い米軍」「その米軍の方がイラク政府よりマシ」}
「米国や日本が軍事的・経済的に支援した新生イラク政府は「米軍の方がまだマシだった」という無茶苦茶な拷問や虐殺を繰り返した。」
「スンニ派だというだけで人々はイラク警察や治安部隊に拘束され、拷問の挙句、殺されるということが頻発した。
殴る蹴るの暴行は当たり前で、電気ドリルで体中に穴を空けられた挙句、硫酸を流し込まれるなど、
残虐行為の果てに殺された人々の遺体があちらこちらに捨てられている状況になった。
その後、イラクの首相となったヌール・マリキ氏もシーア派至上主義であり、スンニ派への苛烈な弾圧を続けた。」

その結果「イラク北部や中部、西部のスンニ派教徒にとって、ISISですらイラク政府よりはマシという状況」が生まれたのです。
人口200万人のイラク第二の都市モスルの市民がイスラム国を迎え入れたのは「イラク政府の虐殺」から逃れるためとされています。

なんと絶望的な状態にあるのでしょう。
無事に市民生活が送れるようになれば自ずから「イスラム国」は市民の支持を失い消滅していくのでしょう。

政府がいくら酷いことをやっても合衆国の後ろ盾がある限りテロとは言われないんですね、安倍首相はイスラム国をISSに提訴する
というようなことを仰ってましたが、安倍首相がニコニコ仲良く手をつないだネタニヤフ首相は
パレスチナ政府からめでたくISSに提訴され、無事に受理されました。(凄まじい圧力があったようですが)
有志連合に参加すれば液状化させられてしまったイラクに平和はもどるのでしょうか。

空爆を受けるのはテロリストだけではないし、むしろ一般市民の方に被害が大きいということをよく考えるべきだと思います。
まさか、安倍さん軍需産業を第3の矢なんて言わないですよね、人間として最低ですから。

No.2 113ヶ月前

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