今回の人質問題は、急に出てきた問題ではない。昨年、湯川、後藤両氏がISISに拘束され、すでに身代金要求されていたという事実を無視できない。政府は、すでに知っていながら、また、フランスの事件を知ったうえで、ISISと対立する当事国を訪問し、テロと戦う意思を表明し、２億弗を拠出すると約束したのである。完全に、ISISの要求を無視しただけでなく、資金援助で対抗することを表明したとも受け取れるのです。安倍政権にとっては、人質を逆利用し、集団的自衛権の中東活動を正当化しようと画策したとも受け取れるのです。米英豪イスラエルと行動を共にする同盟強化がじわじわと進んでいると見るべきでしょう。