今回の北京APECの主役は将来のアジアを主導する米中首脳であり日本の影は薄い。 ケリー米国務長官が「歓迎する」と述べ、国家安全保障会議(NSC)のメデイロス・アジア上級部長が「(今回の)日中合意の環境醸成に、米国が重要な役割を担った」と強調した様に、東シナ海で不測の事態に巻込まれる事を恐れるアメリカの指導(?)により何も決められない安倍首相が渋々妥協した合意だ。相も変わらず国内向けには曖昧文書をいい事に「領土問題があることを認めたわけではない」と強調し、外務省幹部も「異なる見解」について「『緊張状態が生じている』にかかっている」などと些末な言辞にかこつけて、領有権を巡る「日本の立場が後退とか損なわれたとかは一切ない」等と説明している。 経済面の交流は多少改善するだろうが、右翼勢力が唯一の拠り所である対中強硬派の安倍首相がいやいや合意した本音が丸見えで今後も対中交渉にあたって大きな火種になる事は火を見るよりも明らかだ。
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孫崎享チャンネル
(ID:19768870)
今回の北京APECの主役は将来のアジアを主導する米中首脳であり日本の影は薄い。
ケリー米国務長官が「歓迎する」と述べ、国家安全保障会議(NSC)のメデイロス・アジア上級部長が「(今回の)日中合意の環境醸成に、米国が重要な役割を担った」と強調した様に、東シナ海で不測の事態に巻込まれる事を恐れるアメリカの指導(?)により何も決められない安倍首相が渋々妥協した合意だ。相も変わらず国内向けには曖昧文書をいい事に「領土問題があることを認めたわけではない」と強調し、外務省幹部も「異なる見解」について「『緊張状態が生じている』にかかっている」などと些末な言辞にかこつけて、領有権を巡る「日本の立場が後退とか損なわれたとかは一切ない」等と説明している。
経済面の交流は多少改善するだろうが、右翼勢力が唯一の拠り所である対中強硬派の安倍首相がいやいや合意した本音が丸見えで今後も対中交渉にあたって大きな火種になる事は火を見るよりも明らかだ。