フレデイ タン のコメント

「この世の全ては解釈次第だ」とニーチェは言っていますが、私はこの格言を性質の悪い虚無として排除します。

それはさておき、昭和天皇にあられては明治の憲法と戦後の平和憲法の区別意識は無かったのではないでしょうか。つまり、昭和天皇はご自身の安全を第一に考えられた極めて人間的な生涯政治家であられたともろもろの記述から私は解釈しています。幾多の研究書に従えば、連合軍によりポツダム宣言が発せられてから、昭和天皇にとってマッカーサーが自分の命をどう扱うのかが大きな恐怖となっています。マッカーサーが厚木に着陸した後は側近を通じて探りを入れ、そしてマッカーサーの心証を損なわないようにとても心配りなさっています。そして、いよいよマッカーサーにお会いになって、自分の安全をお知りになって、心底安堵されたそうです。つまり、昭和天皇は始めから終わりまで一貫してご自身の安全保障第一でお努めなさったと思います。しかし、こんなことはやはり書けるもんじゃありませんね。

今回出版されたものは作者の意思に基づく解釈で文章が作成されたものでしょう。あの古事記は藤原不比等の意思と解釈で創作されたという有力な学説があります。私はこの学説を支持しています。私にとっては権力が考えることは昔も今も同じだということです。

No.3 122ヶ月前

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