御前会議で方針が決まっていながら、天皇がぎりぎりになって重臣会議を開く。元首相らの話を聞く。この行為は大和朝廷の伝統美意識に従えば、「戦争しない」という下々へのシグナルだと私は考えます。 問題は、そのシグナルを軍部が汲み取れない。その多くの人材を蛮風豊かな九州(私は恥ずかしながら熊襲の末裔、ここは尚武の地)そして東北に求めた。軍部で粗野が主流になっていくのは当然の帰結。織田軍団が京都に入城した状況と同じでしょう。皇室の奥ゆかしい流儀は彼らにとっては馬耳東風。 外交で努力するにしても外務省が陸軍軍務局長の手に堕ちて、麻痺状態。日本全体が陸軍軍務局長という「ポスト」にハイジャックされている。 ここで我々は学ばなくちゃいけない。それはシビリアンコントロルです。これを可能にするのは、大仏次郎の教訓ですが、単なる政治力では駄目。パリコミューンを生き抜いていぶし銀のクレマンソーみたいな人物の存在です。我々は政治を冷やかに見るのでなく。本当の政治家を見出し、育てて行く努力を休むことなく続けなければならない。怠ると「ポスト」が日本をハイジャックする。
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孫崎享チャンネル
(ID:19005377)
御前会議で方針が決まっていながら、天皇がぎりぎりになって重臣会議を開く。元首相らの話を聞く。この行為は大和朝廷の伝統美意識に従えば、「戦争しない」という下々へのシグナルだと私は考えます。
問題は、そのシグナルを軍部が汲み取れない。その多くの人材を蛮風豊かな九州(私は恥ずかしながら熊襲の末裔、ここは尚武の地)そして東北に求めた。軍部で粗野が主流になっていくのは当然の帰結。織田軍団が京都に入城した状況と同じでしょう。皇室の奥ゆかしい流儀は彼らにとっては馬耳東風。
外交で努力するにしても外務省が陸軍軍務局長の手に堕ちて、麻痺状態。日本全体が陸軍軍務局長という「ポスト」にハイジャックされている。
ここで我々は学ばなくちゃいけない。それはシビリアンコントロルです。これを可能にするのは、大仏次郎の教訓ですが、単なる政治力では駄目。パリコミューンを生き抜いていぶし銀のクレマンソーみたいな人物の存在です。我々は政治を冷やかに見るのでなく。本当の政治家を見出し、育てて行く努力を休むことなく続けなければならない。怠ると「ポスト」が日本をハイジャックする。