今回の「米中戦略・経済対話」では、 「アメリカは中国を封じ込めるつもりはない」 と明確に宣言していますね。 「つもりはない」のではなく、「できない」が正しいのでしょうが。 米国は中国を「敵」というよりも、「価値観の違うパートナー」、 あるいは「共存可能なライバル」と見ている。 米中関係について、キッシンジャーは以下の主張をしています。 ・米中が本格的に対立すれば、長期持久戦(新たな冷戦)となり、 双方にとって破滅的な消耗戦になになる ・米中間の経済的依存関係が進み、旧ソ連の時のような 「封じ込め戦略」は使えない ・中国が資本主義に転向した以上、封じ込め戦略により 旧ソ連時代のような経済的困窮による崩壊も期待できない キッシンジャーの判断は正しかったと言えます。 鄧小平の改革解放(脱共産主義)を支持し、実現させたこと。 また、将来における中国の台頭を予言し、当時から米中の関係 を(対ソ連にように)損なわせなったこと。 ウクライナ問題においても、予測どおりになった。 クリントン政権から続くNATOの東側(旧ソ連圏諸国)への拡大に 当時から反対。キッシンジャーの予想通り、米露は「衝突した」。 ロシアを怒らせたことにより、米国は覇権の衰退(ドル崩壊)を、 一気に加速させることになりそうです。
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孫崎享チャンネル
(ID:9443972)
今回の「米中戦略・経済対話」では、
「アメリカは中国を封じ込めるつもりはない」
と明確に宣言していますね。
「つもりはない」のではなく、「できない」が正しいのでしょうが。
米国は中国を「敵」というよりも、「価値観の違うパートナー」、
あるいは「共存可能なライバル」と見ている。
米中関係について、キッシンジャーは以下の主張をしています。
・米中が本格的に対立すれば、長期持久戦(新たな冷戦)となり、
双方にとって破滅的な消耗戦になになる
・米中間の経済的依存関係が進み、旧ソ連の時のような
「封じ込め戦略」は使えない
・中国が資本主義に転向した以上、封じ込め戦略により
旧ソ連時代のような経済的困窮による崩壊も期待できない
キッシンジャーの判断は正しかったと言えます。
鄧小平の改革解放(脱共産主義)を支持し、実現させたこと。
また、将来における中国の台頭を予言し、当時から米中の関係
を(対ソ連にように)損なわせなったこと。
ウクライナ問題においても、予測どおりになった。
クリントン政権から続くNATOの東側(旧ソ連圏諸国)への拡大に
当時から反対。キッシンジャーの予想通り、米露は「衝突した」。
ロシアを怒らせたことにより、米国は覇権の衰退(ドル崩壊)を、
一気に加速させることになりそうです。