米中関係の日本側の評論を読むと、米中の対立点を報道する部分が大きいが。基本的に①軍事的衝突は避けることに相互の認識がある、②金融・貿易は拡大に双方とも利益を見出しているとの土台が存在することを見逃しがちである。
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に関しては核兵器保有の大国間では、いったん軍事衝突が発生すると核兵器の使用にまでにエスカレートしない保証はない。例えばクリミア問題でも米国は早い段階で軍事介入はしないことを明確にした。同様の関係が米中に発生している。
先ず日本の報道ぶりを見てみたい。
7月9日付朝日新聞
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米中の閣僚らが外交や経済について話し合う「米中戦略・経済対話」が9日、北京で始まり、習近平国家主席とケリー米国務長官らが、米中が対立を避けて協力できる分野を増やす「新型大国関係」をめざす考えを確認した。だが、具体的な道筋
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コメント
今回の「米中戦略・経済対話」では、
「アメリカは中国を封じ込めるつもりはない」
と明確に宣言していますね。
「つもりはない」のではなく、「できない」が正しいのでしょうが。
米国は中国を「敵」というよりも、「価値観の違うパートナー」、
あるいは「共存可能なライバル」と見ている。
米中関係について、キッシンジャーは以下の主張をしています。
・米中が本格的に対立すれば、長期持久戦(新たな冷戦)となり、
双方にとって破滅的な消耗戦になになる
・米中間の経済的依存関係が進み、旧ソ連の時のような
「封じ込め戦略」は使えない
・中国が資本主義に転向した以上、封じ込め戦略により
旧ソ連時代のような経済的困窮による崩壊も期待できない
キッシンジャーの判断は正しかったと言えます。
鄧小平の改革解放(脱共産主義)を支持し、実現させたこと。
また、将来における中国の台頭を予言し、当時から米中の関係
を(対ソ連にように)損なわせなったこと。
ウクライナ問題においても、予測どおりになった。
クリントン政権から続くNATOの東側(旧ソ連圏諸国)への拡大に
当時から反対。キッシンジャーの予想通り、米露は「衝突した」。
ロシアを怒らせたことにより、米国は覇権の衰退(ドル崩壊)を、
一気に加速させることになりそうです。
ただ、ここで疑問が沸くのですが・・。
米国政府の中枢が中国との対立を望んでいないとすれば、
日本を含めたアジア諸国と中国との対立を煽っているのは
一体誰なのだろうか、という疑問です。
アーミテージらSCISのメンバー(ジャパンハンドラー)が
「つい最近まで」日中対立を扇動してきたことは事実ですが、
最近では180度転換し、対立を避けるよう促している。
米国が煽ってきた結果、安倍政権のような過激政権が誕生し、
惰性で動いてしまっているのか、あるいは、ルトワックの
ようなネオコン系の一部の者達が煽っているのか・・。
オバマ政権内にも多くのネオコン系の議員がいますから、
やはり各自が独自の思想でバラバラに動いていることが
こうした不可解な現象を引き起こしているんでしょうか。
一貫性がなく、支離滅裂なことばかりやっていますから・・。
随分前の話なのか今も続いているのかわかりませんが、アメリカの国税局がヨーロッパのタックスヘイブンに随分圧力をかけていましたよね。あれってもしもアメリカとヨーロッパが完全に一枚岩なら起こらないことだと思うんですよね。このまえのフランスの話もそうだし。スノーデンも個人の判断であそこまでのことができたのかどうか?
僕はネオコン不利だと思います。ロックフェラーと考えていいんですかね?そのへんもよくわからない。
(ID:18367902)
米国が世界で抱える紛争は極めて多くなっています。アフガニスタン、リビア、マリ、シリア、ウクライナ、イラク、ナイジェリア、南シナ海などである。世界の3分の一以上の軍事費を費やし、福祉手当、年金対応も負担が大きくなっています。防衛装備品の調達費は3倍に跳ね上がり、地政学的リスクは重くのしかかっているといえます。
経済的には破綻国家であるが、軍事力で現在の力を誇示しているにすぎません。台頭するあふれるパワーをひそめている中国の経済力を無視するわけにはいかない。中国の経済力を利用しなければ、米国の国家運営が出来なくなっているともいえる。問題は軍事力の維持であり、中国に対応するには、日本の力が欠かせない。日本を米国と一体化しなければ、米国の地位が下落していくばかり、しかし、日本は何を考えているかわからない国であり、いつ寝首を掻くということではないが、米国から離れていくことも否定できない。今難しいかじ取りが多発しているのが米国なのでしょう。理論と情緒がごった煮状況にありながら奇妙な調和をとる日本という国の扱いに今ほど苦しんでいる時はなかったのでしょう。苦しんでいないとしたら、米国も余裕がない末期的症状が出始めているといえる。