tako2008 のコメント

今回の事件に関して、中国がベトナムと敵対する意図があったか
という疑問の根拠は、以下の点にあります。

 ・採掘は10年以上前から行われており、今に始まった事ではない
 ・中国側は採掘前にベトナム側へ配慮し、事前通告を行っている
 ・事前通告の内容は、「採掘装置の別海域への移動」であった
 ・中国側とベトナム側は、事件発生後、直ちに電話会談を行っている
 ・中国石油会社の会談では、「我々は驚いている」と述べている

次に動機的な背景です。

近年の米国のASEAN(対アジア)戦略は、

  1.日本やフィリピンなど、同盟国との軍事的関係の強化
  2.中国とアジア諸国との対立・分断を図る
  3.対中包囲網(オフショアーバランシング戦略)を実現する
  4.中国との関係強化(自国は中国との直接的な敵対は避ける)

これに対し、近年の中国の対ASEAN戦略は、

  1.ASEAN諸国へ投資や資金援助を行い、親中国派へ引き入れる
  2.敵対するベトナムと友好関係を築き、フィリピンを孤立化させる
  3.米国の対中包囲網(第二列島戦線)を崩す

というものでした。

こうした状況下で、ベトナムと敵対することは、せっかく築いたフィリピン
孤立化戦略を台無しにし、中国としては利益にならず、動機的におかしい。
わざわざ敵に塩を送るようなものです。

今回の中越対立について、先生のご意見をお聞かせ下さい。

No.6 128ヶ月前

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