私自身は孫崎先生のご提案に大賛成である。ただ、懸念されるのは、日本の世論、もっと悪く言うなら、日米同盟を信じきっている洗脳されたB層には、この問題意識がかなり希薄であろう、ということだ。 石破首相は、当初日米地位協定について、問題提起したのだから、世論喚起のキッカケになれば良かったのだが、早々に地位協定問題を引っ込め、主流権威筋メディアにも余り問題意識はないかのカンジである。日米地位協定を国民的政治課題にしていく後押しの気配は、全国的に低調か、ほぼない印象である。 2022年の内閣府の調査によると、日米安保条約については、「日米安全保障条約を続け、自衛隊で日本の安全を守るべきである」と回答した人は、9割を超えている。(自衛隊・防衛問題に関する世論調査(令和4年11月調査)) https://survey.gov-online.go.jp/r04/r04-bouei/ 更に、「日本が戦争に巻込まれる危険があることの考え」としては、「危険がある38.1%」「どちらかといえば危険がある48.1%」で86%以上が危険があると回答している一方で、「危険があると思う理由」については、「日米安全保障条約があるから」と回答したのは、約12%に過ぎない。逆に「危険がないと思う理由」では、「日米安全保障条約があるから」が約57%となっている。 日米同盟については、多くのB層は現状維持を容認し、米軍が守ってくれるという神話を信じきっているようだ。 このB層国民の問題意識の欠如が最大の壁になるのではなかろうか?思い起こせば、鳩山政権時の辺野古移設、“最低でも県外“ですら、B層の広範な支持がなく、むしろB層は足を引っ張っていた印象を持っている。 国民的問題意識の喚起には、やはり政党によるリーダーシップや主流権威筋メディアの後押しが大きく影響すると思われる。勿論、B層を凌駕する草の根の世論喚起は続けなければならない。 私個人としては、戦後80年が経過しようという時代に、いつまで冷戦の遺物、日米安保条約を崇め奉るのか、歯痒く、ウンザリしながら、眺めている。この先日米安保条約を軸にした拝米をいつまで続けるのか?戦後90年後も?戦後100年後も? だとするなら、ホトホトB層の愚昧さに疲労脱力感すら覚える。 時代は明らかに変わりつつある。トランプ2.0、中露主導のBRICSの台頭、欧州におけるEUエリート支配の衰退傾向は、その予兆である。アメリカ帝国ら西側による世界覇権の時代から、多極化した世界への移行が力強く始まっている。多極世界は、おそらくグローバリズムの思想と行動から、国民国家の枠組みや国家主権が復権する潮流となるだろう。 にもかかわらず、植民地的な主権制約そのものである日米地位協定にすらなんの関心もないかのB層をどうか“目覚め“させるのか、私には残念ながら妙案がない。トランプ2.0によりなにがしかの“ビンタ“のような手酷い目に、日本はあったら良いのだ、と夢想している。日本覚醒のキッカケになればよい。
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孫崎享チャンネル
(ID:135017317)
私自身は孫崎先生のご提案に大賛成である。ただ、懸念されるのは、日本の世論、もっと悪く言うなら、日米同盟を信じきっている洗脳されたB層には、この問題意識がかなり希薄であろう、ということだ。
石破首相は、当初日米地位協定について、問題提起したのだから、世論喚起のキッカケになれば良かったのだが、早々に地位協定問題を引っ込め、主流権威筋メディアにも余り問題意識はないかのカンジである。日米地位協定を国民的政治課題にしていく後押しの気配は、全国的に低調か、ほぼない印象である。
2022年の内閣府の調査によると、日米安保条約については、「日米安全保障条約を続け、自衛隊で日本の安全を守るべきである」と回答した人は、9割を超えている。(自衛隊・防衛問題に関する世論調査(令和4年11月調査))
https://survey.gov-online.go.jp/r04/r04-bouei/
更に、「日本が戦争に巻込まれる危険があることの考え」としては、「危険がある38.1%」「どちらかといえば危険がある48.1%」で86%以上が危険があると回答している一方で、「危険があると思う理由」については、「日米安全保障条約があるから」と回答したのは、約12%に過ぎない。逆に「危険がないと思う理由」では、「日米安全保障条約があるから」が約57%となっている。
日米同盟については、多くのB層は現状維持を容認し、米軍が守ってくれるという神話を信じきっているようだ。
このB層国民の問題意識の欠如が最大の壁になるのではなかろうか?思い起こせば、鳩山政権時の辺野古移設、“最低でも県外“ですら、B層の広範な支持がなく、むしろB層は足を引っ張っていた印象を持っている。
国民的問題意識の喚起には、やはり政党によるリーダーシップや主流権威筋メディアの後押しが大きく影響すると思われる。勿論、B層を凌駕する草の根の世論喚起は続けなければならない。
私個人としては、戦後80年が経過しようという時代に、いつまで冷戦の遺物、日米安保条約を崇め奉るのか、歯痒く、ウンザリしながら、眺めている。この先日米安保条約を軸にした拝米をいつまで続けるのか?戦後90年後も?戦後100年後も?
だとするなら、ホトホトB層の愚昧さに疲労脱力感すら覚える。
時代は明らかに変わりつつある。トランプ2.0、中露主導のBRICSの台頭、欧州におけるEUエリート支配の衰退傾向は、その予兆である。アメリカ帝国ら西側による世界覇権の時代から、多極化した世界への移行が力強く始まっている。多極世界は、おそらくグローバリズムの思想と行動から、国民国家の枠組みや国家主権が復権する潮流となるだろう。
にもかかわらず、植民地的な主権制約そのものである日米地位協定にすらなんの関心もないかのB層をどうか“目覚め“させるのか、私には残念ながら妙案がない。トランプ2.0によりなにがしかの“ビンタ“のような手酷い目に、日本はあったら良いのだ、と夢想している。日本覚醒のキッカケになればよい。