中庸左派 のコメント

日米地位協定は極めて不平等な内容であるにも関わらず、1960年に成立して以来、一度も改定されていない。

まず、この異様な事実を指摘したい。

第2次世界大戦以後、基本的に帝国主義による侵略戦争と、市場再分割を意図した植民地支配は終わった。そして、冷戦が終わり、イデオロギー対立の時代は終わった。こうした中で、日米安保体制そのものの存在意義も問われている。

日米安保体制の運用規定としての日米地位協定は、他の米軍駐留国と比較しても、著しく不平等である。米軍人軍属の凶悪犯に関する身柄引き渡しでの米軍側の裁量に委ねられていて、国家主権そのものである刑事裁判権を著しく侵害されている。原則、国内法は適用されず、米軍基地への立ち入り権もない。訓練、演習は米軍の裁量で、地元の承認はいらない。事故が起こった時も、現場検証、事故調査、捜索等を行う権利はない。

このような状況を放置することは、正に国家主権を奪われたアメリカ帝国への属国化そのものである。


沖縄では、今年1~5月の米軍人・軍属らによる刑法犯の摘発は28件(33人)(暫定値)。このうち、凶悪犯は5件(4人)で、不同意性交(致傷含む)が3件(3人)、強盗(未遂含む)が2件(1人)発生したという。

しかし、外務省や県警、那覇地検が被害者のプライバシー保護などを理由に情報を県に伝えず、隠蔽したと言われても仕方ない体たらくである。

その間に実施された沖縄県議会選挙への影響を恐れた意図的な隠蔽も疑われる。まさに、国ぐるみの主権放棄と対米従属と配慮、沖縄への抑圧固定化と言わざるを得ない。私はヤマトンチューとして、怒りを禁じ得ない。

アメリカ帝国と同盟して中国に勝つ、などと、時代錯誤の非現実論を改めない、愚かなB層日本人は未だ多い。だから、日米安保はなくならないし、沖縄への基地集中や、沖縄差別はなくならない。日本人として、恥ずかしく思う。

No.2 1ヶ月前

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