りゃん のコメント

一度、イスラエルも米国もなかったら、イランとアラブ諸国、あるいはアラブの国同士、またアラブの国内にできた組織とアラブの国とはどのくらい仲良くできるものか、考えてみたらいいのに、そのくらいの想像力はあったら、今よりだいぶん賢くなるだろうになあとおもうヒトがいる。そしてそういう世界線では、そこにロシアの思惑がどう重なるのだろうかとかも。

考えたこともないのだろう。もう、あまりにも思考が硬直化していて、かわいそうにすらなる。

さて、他人の言うことをろくに聞かず、勝手に藁人形をこさえて、あさってな質問してきたりねじ曲がった批難してきたりされても、あつかいようもないのだが、最低限の火の粉ばらいはしておこう(最低限だ)。どれも今まで言ってきたことばかりなのだが。

わたしは、イスラエルがガザを空爆した最初から、国際法違反だとこの場で書いている。

19世紀後半に主として帝政ロシアでおきたポグロムをよく持ち出すのは、それがシオニズム、そしてイスラエル建国の直接の契機になったからで、いまのイスラエル問題を新しい視点から見るために重要だからだ。そのことは何度も明らかにしている。ホロコースト等を免罪したことなど一度もない。

「実行犯はウクライナ人」というのは端的に間違いだ。19世紀後半の東欧ロシアでのポグロムは、今のウクライナ地域でおこなわれたものが多いが、いまのベラルーシやいまのロシアそのものでもおきているし、ルーマニアなどでもおきている。言えるのは、大部分が「帝政ロシア臣民」が加害者であったことであり、しかも帝政ロシアには伝統的にユダヤ人差別政策があり、ポグロムを積極的に取り締まった形跡はない。

そのうえで、「いまのイスラエル問題を新しい視点から見る」というのは、ロシアはパレスチナ問題を傍観者的態度に、あるいは(重信房子やヒトビトのように無知な連中につけこんで)欧米を批難する道具に、あるいはパレスチナ問題をみずからの勢力伸長に利用するのではなく、わが身から出た問題と考えて、解決に向けてもっと努力せよ、ということだ。

なお、朝鮮での慰安婦問題ではほぼ「実行犯は朝鮮人」と考えられるわけだが、だから大日本帝国にはなんの責任もないのだというのが、もっともアタマの悪い言い訳であることは言うまでもなかろう。そのうえ、わたしは別にいまのロシアに謝罪せよとも賠償せよとも、ポグロム被害の銅像をつくれとも言ったことはない。単に、当事者として解決に向けて努力せよと言っているだけだ。

国際法についての考え方もこのヒトは転倒している。ロシアのように安保理常任理事国で、米国くらいしか比べられない程度の核兵器大国が、ウクライナをだまして核放棄させたうえで、核恫喝しながら、侵略をしている。イスラエルはテロ組織を壊滅しようとしたらたまたま非武装の民衆が死傷したという建前だが(別にそれをよしとしていない)、ロシアは今までの戦争をみていると明らかに非武装の民衆を狙って死傷させている。それを今取り締まれる主体がないということが問題なのであり、国際法が悪いわけではない。

No.6 1ヶ月前

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