中庸左派 のコメント

日中関係は2008年の戦略的互恵関係の精神に立ち返り、「日中両国の平和共存、世代友好、互恵協力、共同発展という崇高な目標を実現していくことを決意した。」原点にたちかえるべきだ。

https://www.mofa.go.jp/mofaj/area/china/visit/0805_ks.html

ところが、その後、2010年sengoku38を名乗る跳ねっ返り海上保安官が中国漁船衝突映像を流出させ、日本人の低レベルなナショナリズムに火をつけ、更に時の都知事石原は都有地化を公言し、その流れから突き上げられて民主党野田政権は、2012年尖閣諸島国有化という愚かな選択に流されていった。

一介の海上保安官が日中関係に致命的打撃を与えた事件であり、個人的には一連の経過については怒りを持って、易々と愚かなナショナリズムにからめ捕られた日本の政治家、世論の浅はかさを嘆いた記憶がある。

尖閣諸島国有化は、日本が「棚上げ」論を破り捨てた形だが、それでも多極化する世界の趨勢から考えるなら、2008年の日中共同声明の精神に日本側から、たちかえるべきだ。

時は流れ、今や中国は政治経済、科学技術の分野で世界に影響力を及ぼす地域大国になった。日本はその周縁国、影響圏内という地政学的ポジションであることは事実現実だ。従って、「米国の中国への圧力に屈することは日本の利益に有害」なのは、誰が考えても分かる話だ。

https://www.globaltimes.cn/page/202409/1319160.shtml

ウクライナの劣勢、イスラエルの制御不能という事実現実に加え、内政の分裂、経済の不安定という状況から、アメリカ帝国の覇権低下は紛れもない事実だ。

その意味で、世界は多極化している。

一方で、隣国である中露はBRICS、グローバルサウスのリーダーであり、科学技術だけでなく、資源希土類の分野でも世界に資源を供給する役割を担っている。だからこそ、「プーチン大統領:ロシアは非友好国の行動に応じて戦略物資の輸出を制限する可能性がある」わけである。

https://sputnikglobe.com/20240911/putin-russia-may-restrict-export-of-strategic-materials-in-response-to-unfriendly-powers-actions-1120109081.html

浅はかな嫌中嫌露の薄っぺらいナショナリズムは、確実に日本の国益を棄損する。

アメリカと同盟して中国に勝つ、みたいな発想は間違いなく時代遅れであり、国益どころか、アメリカファーストの属国政策だ。

No.4 1ヶ月前

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