自民党の腐敗堕落の原因は、政権交代がないことによる政治的緊張の欠如と分析する他ない。流れない水が澱んで「腐る」のと同じだ。 だから、政治の腐敗堕落の原因は根本的に自民党に投票した有権者にある。そして、野党を育てない国民即ち有権者の民度の問題だ。 ただし、これは現下の政治腐敗の基本的原因について言っているだけで、所謂「自由民主主義イデオロギー」との距離を測って、そこから相当ズレているから、政治腐敗だ、と言いたいわけではない。私は、個人的には「自由民主主義イデオロギー」は、「卒業」したというキブンである。 要は、根本的には政権交代よりも、もっと大事なことがある、と考えている。それは、具体的に言うと、アメリカ帝国の覇権低下と、多極化する国際政治経済情勢の中で、日本の立ち位置を再構築するべき、という課題だ。 これからの日本国の基本方針、と言い換えてもよい。 逆に、政権交代しても、十年一日のごとき、アメリカ帝国の傀儡としての政治経済を続けるなら、本質的には意味がないと考えている。 それは、自由民主主義イデオロギーのような陳腐で手垢がついたイデオロギーや政治システムに固執することは必要はないということだ。自由民主主義を輸出するために戦争をする、などという非論理、反モラルを許してはならない。 専制政治や独裁政治などという表層に囚われるのでなく、時代の潮流を読み取り、その中で国民の幸福や望みを最大限実現する手腕のある政治家がいればよい。 Indian PunchlineのMKバドラクマール氏は「プーチン大統領、今後の航海に向けて羅針盤をリセット」と題して、プーチン大統領の再選について、次のように称えている。 ----------引用ここから------------ プーチンの20年にわたる権力の座が終わり、2030年まで6年間のクレムリンでの新たな任期が始まるという感動から、言いたいことは山ほどあった。 自国の再生とルネッサンスの振り付けを行い、ロシアを世界政治の舞台の中心に返り咲かせた歴史上の人物の政治キャリアは、本当に並外れたものだった。 プーチンのこれからの6年間の任期は、21世紀の世界秩序の形成と同義であることが大いに期待されている。 ----------引用ここまで------------ https://www.indianpunchline.com/putin-resets-compass-for-voyage-ahead/ たしか副島隆彦氏だったと思うが、プーチン大統領を「哲人王」と評していた。私は正しい評価だと考えている。 ところで、その再選にあたって、「21世紀の世界秩序の形成と同義であることが大いに期待されている」と称され政治家が日本にいるだろうか?時代は変わるのに。 日本人には自問がない、そんな風に見える。物価高、人口減少、地方の衰退、経済力や技術力の低下、国外ではアメリカ帝国の覇権低下、多極世界化等課題は山積しているのに。十年一日、旧態依然たる「日常」が永遠に続いている錯覚。せめて、政権交代くらいは・・・。というのが、私の偽らざる心境だ。 しかし、真に大事なことは、政権交代ではない。 だが、アメリカと同盟して、中国に勝つ!とか、中国が南シナ海や台湾に侵略するとか、日本の進路に関係もない意味不明の敵愾心、それ即ちネオコンの洗脳から抜け出せないB層ばかりでは、日本の将来はお先真っ暗だろう。
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孫崎享チャンネル
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自民党の腐敗堕落の原因は、政権交代がないことによる政治的緊張の欠如と分析する他ない。流れない水が澱んで「腐る」のと同じだ。
だから、政治の腐敗堕落の原因は根本的に自民党に投票した有権者にある。そして、野党を育てない国民即ち有権者の民度の問題だ。
ただし、これは現下の政治腐敗の基本的原因について言っているだけで、所謂「自由民主主義イデオロギー」との距離を測って、そこから相当ズレているから、政治腐敗だ、と言いたいわけではない。私は、個人的には「自由民主主義イデオロギー」は、「卒業」したというキブンである。
要は、根本的には政権交代よりも、もっと大事なことがある、と考えている。それは、具体的に言うと、アメリカ帝国の覇権低下と、多極化する国際政治経済情勢の中で、日本の立ち位置を再構築するべき、という課題だ。
これからの日本国の基本方針、と言い換えてもよい。
逆に、政権交代しても、十年一日のごとき、アメリカ帝国の傀儡としての政治経済を続けるなら、本質的には意味がないと考えている。
それは、自由民主主義イデオロギーのような陳腐で手垢がついたイデオロギーや政治システムに固執することは必要はないということだ。自由民主主義を輸出するために戦争をする、などという非論理、反モラルを許してはならない。
専制政治や独裁政治などという表層に囚われるのでなく、時代の潮流を読み取り、その中で国民の幸福や望みを最大限実現する手腕のある政治家がいればよい。
Indian PunchlineのMKバドラクマール氏は「プーチン大統領、今後の航海に向けて羅針盤をリセット」と題して、プーチン大統領の再選について、次のように称えている。
----------引用ここから------------
プーチンの20年にわたる権力の座が終わり、2030年まで6年間のクレムリンでの新たな任期が始まるという感動から、言いたいことは山ほどあった。 自国の再生とルネッサンスの振り付けを行い、ロシアを世界政治の舞台の中心に返り咲かせた歴史上の人物の政治キャリアは、本当に並外れたものだった。 プーチンのこれからの6年間の任期は、21世紀の世界秩序の形成と同義であることが大いに期待されている。
----------引用ここまで------------
https://www.indianpunchline.com/putin-resets-compass-for-voyage-ahead/
たしか副島隆彦氏だったと思うが、プーチン大統領を「哲人王」と評していた。私は正しい評価だと考えている。
ところで、その再選にあたって、「21世紀の世界秩序の形成と同義であることが大いに期待されている」と称され政治家が日本にいるだろうか?時代は変わるのに。
日本人には自問がない、そんな風に見える。物価高、人口減少、地方の衰退、経済力や技術力の低下、国外ではアメリカ帝国の覇権低下、多極世界化等課題は山積しているのに。十年一日、旧態依然たる「日常」が永遠に続いている錯覚。せめて、政権交代くらいは・・・。というのが、私の偽らざる心境だ。
しかし、真に大事なことは、政権交代ではない。
だが、アメリカと同盟して、中国に勝つ!とか、中国が南シナ海や台湾に侵略するとか、日本の進路に関係もない意味不明の敵愾心、それ即ちネオコンの洗脳から抜け出せないB層ばかりでは、日本の将来はお先真っ暗だろう。