RT 29 Feb, 2024 主権、米国の偽善、核への警告:プーチン大統領の連邦議会演説の要点 https://www.rt.com/russia/593451-putin-federal-assembly-recap-2024/ ロシアの指導者は、ウクライナ紛争、国際関係、自国の社会経済発展等の問題について演説した- ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は、同国の国会である連邦議会で演説し、同国の将来の発展計画や戦略的目標について詳述した。この演説は、プーチン氏が再選を目指す大統領選挙を2週間後に控えたこの時期に行われたもので、演説時間としては過去最高を記録した。 2時間6分の演説の中で、プーチン氏は国際的な地政学的課題についても言及したが、殆どの時間を国内問題に費やした。彼は5つの新しい国家プロジェクトを発表し、2030年に向けた多くの目標を設定し、幾つかの税制改革やその他の社会経済的イニシアチブを提案した。 以下は演説のハイライトである- ■ロシアを抑圧しようとする企てを克服する ロシアは最も困難な問題や課題を解決する能力があり、「国際テロの侵略」を撃退し、国家統一を維持できることを証明した。それは、ロシアを引き裂こうとする西側の企てにも拘わらずである。西側はウクライナでそのようにやった。国家紛争の種を蒔くことによって、ウクライナを「彼らがやりたいことを何でもできる、依存し、衰退し、滅びゆく空間」に変えてしまった―こう大統領は述べた。 大統領は、今後もロシアは自由を守り、歴史と伝統を守り、民主主義制度を更に発展させ、主権を守り、内政干渉を許さないと強調した。 ■ロシアの軍事的潜在力 ロシアの戦闘能力は、過去数年間で著しく向上した。同国の軍隊は膨大な戦闘経験を積み、任務を有能に遂行し、新しい装備を使用し、多様な任務を解決できる有能な新世代の指揮官が現れたからである。 プーチン氏は、同国の戦略核戦力も最新の極超音速技術によって近代化されたと述べ、今後も益々効果的な兵器を装備していくと付け加えた。 大統領はまた、射程無制限巡航ミサイル「ブレヴェストニク」と水中無人機「ポセイドン」が完成しつつあること、大陸間弾道ミサイル「サルマト」初号機が既にロシア軍に納入され、まもなく「作戦展開区域でデモンストレーションが行われる」ことを報告した。 ■米国との対話 ロシアは戦略的安定の問題について米国との対話に引き続きオープンであるが、ロシアとの関係における米国政府の偽善を非難しており、プーチン氏はこう述べた:米国政府は戦場でのロシアの戦略的敗北を公然と要求し、それはウクライナでやったようにロシアを「衰退した空間」に変えることを目的としている。 「我々は、指導者たちが公然と我々に対して敵対的な行動をとっている国を相手にしている」とプーチン氏は述べ、「彼らはロシアの代わりに、自分たちがやりたいことを何でもできる、依存し、衰退し、死につつある空間を望んでいる」と主張した。 大統領はまた、西側諸国はロシアを軍拡競争に引き摺り込もうとしていると述べ、自国の科学、技術、産業の潜在力を高める合理的な方法で、ロシアの防衛産業複合体を発展させることの重要性を強調した。 ■NATOの脅威 大統領は、更なるNATOの東方拡大やスウェーデンとフィンランドのNATO加盟に伴う脅威を無力化するためには、西側国境沿いのロシア軍を強化することが極めて重要であると述べた。 「西側諸国は、ウクライナ、中東、その他の地域で紛争を引き起こし、嘘をつき続けている。今、彼らは何の恥ずかしげもなく、ロシアは欧州を攻撃するつもりらしいと断言している」とプーチン氏は述べ、そのような主張を「ある種のナンセンス」だと見做した。 更に、米国とその衛星は事実上「欧州の安全保障システムを解体」し、人類文明を終わらせる核戦争の脅威で世界を脅そうとしていると付け加えた。 「ロシア恐怖症は、人種差別、民族的優越、排他性といった他のイデオロギーと同様、人を盲目にし、理性を奪う」とプーチン氏は推量し、西側の行動は「全ての人にリスクをもたらす」と強調した。
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RT 29 Feb, 2024
主権、米国の偽善、核への警告:プーチン大統領の連邦議会演説の要点
https://www.rt.com/russia/593451-putin-federal-assembly-recap-2024/
ロシアの指導者は、ウクライナ紛争、国際関係、自国の社会経済発展等の問題について演説した-
ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は、同国の国会である連邦議会で演説し、同国の将来の発展計画や戦略的目標について詳述した。この演説は、プーチン氏が再選を目指す大統領選挙を2週間後に控えたこの時期に行われたもので、演説時間としては過去最高を記録した。
2時間6分の演説の中で、プーチン氏は国際的な地政学的課題についても言及したが、殆どの時間を国内問題に費やした。彼は5つの新しい国家プロジェクトを発表し、2030年に向けた多くの目標を設定し、幾つかの税制改革やその他の社会経済的イニシアチブを提案した。
以下は演説のハイライトである-
■ロシアを抑圧しようとする企てを克服する
ロシアは最も困難な問題や課題を解決する能力があり、「国際テロの侵略」を撃退し、国家統一を維持できることを証明した。それは、ロシアを引き裂こうとする西側の企てにも拘わらずである。西側はウクライナでそのようにやった。国家紛争の種を蒔くことによって、ウクライナを「彼らがやりたいことを何でもできる、依存し、衰退し、滅びゆく空間」に変えてしまった―こう大統領は述べた。
大統領は、今後もロシアは自由を守り、歴史と伝統を守り、民主主義制度を更に発展させ、主権を守り、内政干渉を許さないと強調した。
■ロシアの軍事的潜在力
ロシアの戦闘能力は、過去数年間で著しく向上した。同国の軍隊は膨大な戦闘経験を積み、任務を有能に遂行し、新しい装備を使用し、多様な任務を解決できる有能な新世代の指揮官が現れたからである。
プーチン氏は、同国の戦略核戦力も最新の極超音速技術によって近代化されたと述べ、今後も益々効果的な兵器を装備していくと付け加えた。
大統領はまた、射程無制限巡航ミサイル「ブレヴェストニク」と水中無人機「ポセイドン」が完成しつつあること、大陸間弾道ミサイル「サルマト」初号機が既にロシア軍に納入され、まもなく「作戦展開区域でデモンストレーションが行われる」ことを報告した。
■米国との対話
ロシアは戦略的安定の問題について米国との対話に引き続きオープンであるが、ロシアとの関係における米国政府の偽善を非難しており、プーチン氏はこう述べた:米国政府は戦場でのロシアの戦略的敗北を公然と要求し、それはウクライナでやったようにロシアを「衰退した空間」に変えることを目的としている。
「我々は、指導者たちが公然と我々に対して敵対的な行動をとっている国を相手にしている」とプーチン氏は述べ、「彼らはロシアの代わりに、自分たちがやりたいことを何でもできる、依存し、衰退し、死につつある空間を望んでいる」と主張した。
大統領はまた、西側諸国はロシアを軍拡競争に引き摺り込もうとしていると述べ、自国の科学、技術、産業の潜在力を高める合理的な方法で、ロシアの防衛産業複合体を発展させることの重要性を強調した。
■NATOの脅威
大統領は、更なるNATOの東方拡大やスウェーデンとフィンランドのNATO加盟に伴う脅威を無力化するためには、西側国境沿いのロシア軍を強化することが極めて重要であると述べた。
「西側諸国は、ウクライナ、中東、その他の地域で紛争を引き起こし、嘘をつき続けている。今、彼らは何の恥ずかしげもなく、ロシアは欧州を攻撃するつもりらしいと断言している」とプーチン氏は述べ、そのような主張を「ある種のナンセンス」だと見做した。
更に、米国とその衛星は事実上「欧州の安全保障システムを解体」し、人類文明を終わらせる核戦争の脅威で世界を脅そうとしていると付け加えた。
「ロシア恐怖症は、人種差別、民族的優越、排他性といった他のイデオロギーと同様、人を盲目にし、理性を奪う」とプーチン氏は推量し、西側の行動は「全ての人にリスクをもたらす」と強調した。