RT 13 Jan, 2024 「トラブルメーカー」かつ「戦争屋」: 台湾総統選の勝者とは何者か? https://www.rt.com/news/590593-taiwan-election-president-highlights/ 北京は何度も頼清徳氏を分離主義者と決めつけ、有権者に支持しないよう警告してきた- 長年独立を主張してきた台湾の頼清徳副総統(与党・民進党の中心人物)が総統選に勝利し、5月に就任する。北京は彼に「トラブルメーカー」の烙印を押した。 ■台湾海峡の平和を破壊する者 投票結果は、台湾自治島を自国の領土と主張する中国との緊張を更に高める可能性がある。北京は有権者に頼氏を支持しないよう警告し、今回の選挙を「戦争か平和か、繁栄か衰退か」の選択と表現していた。対立する国民党は本土当局との対話を推し進めた。 「結果がどうであれ、台湾は中国の一部であり、世界に中国は一つしかないという基本的な事実は変わらない」と在英中国大使館の報道官は選挙結果に反応した。 北京は、必要であれば武力による台湾との再統合を宣言しているが、台湾の将来について話し合おうという頼氏の呼びかけを拒否している。北京の台湾事務弁公室は、頼氏を「戦争屋」「台湾海峡の平和を破壊する者」と呼んだ。 勝利後、64歳の彼は「中国からの継続的な脅威と脅迫から台湾を守る決意だ」と述べ、台湾海峡の現状を維持するつもりだと語った。更に、同政権は北京との外交において「対立に代わって対話を用いる」と付け加えた。 ■ホワイトハウスを苛立たせたハーバード大学の卒業生 英語名でウィリアム・ライ氏としても知られ、元医師でハーバード大学出身。その後、2010年に同市の市長に当選し、2期務めた。その7年後、蔡英文総統の政権で首相に任命された。2020年、蔡英文総統の2期目当選に伴い、ベテラン政治家は副総統に就任した。5月には総統に就任する。 彼は台湾の防衛を強化し、他の「民主主義国家」との関係を構築し続けることを誓った。 頼氏は2023年7月、台湾総統がいつの日か「ホワイトハウスに入る」ことを望むと発言し、物議を醸した。ホワイトハウスの元中国高官デニス・ワイルダー氏は、ワシントンDCの政権はこの政治家を「非常に心配している」と述べた。 台湾のトップ政治家はワシントンへの公式訪問を禁じられている。2020年、当時次期副総統だった頼氏は個人的に訪米した。これにより、彼は米国の首都を訪問した台湾の政治家としては最高位となった。副総統に就任した後は、2022年と2023年に立ち寄っただけだった。 昨年8月、北京は頼氏を「徹頭徹尾の問題児」と決めつけ、彼の訪米は「一つの中国の原則に著しく反する行為だ」と声明を出した。 北京は米台間の如何なる公式交流にも反対している。ワシントンは、台湾は中国の一部であるという「一つの中国」原則を正式に認めている。しかし、ワシントンは台北との非公式な外交関係を維持し、武器も供給している。 中国は、かつて事実上の駐米特使を務めていた蕭美琴・次期副総統に制裁を科している。 ■台湾は既に独立国家だ 中国台湾事務弁公室は木曜日、「頼氏は台湾を平和と繁栄から益々遠ざけ、戦争と衰退に益々近付けるだろう」と述べた。 頼氏は与党の中でも急進派の出身だ。2017年、彼は台湾議会で「台湾独立のための現実的な活動家」だと発言し、大陸当局を激怒させた。それにも拘わらず、彼は在任中の独立宣言を否定している。 フォーカス台湾(中央通訊社)によると、頼氏は1月に「台湾は既に独立した主権国家であり、台湾の独立を更に宣言する必要はないことを繰り返したい」と述べた。 ロシア外務省は今回の選挙に対し、「北京に圧力をかけ、(台湾)海峡と地域の情勢を揺るがす」ために選挙を利用することに対して警告を発し、そのような行為は逆効果であり、国際社会からの非難に値すると述べた。
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RT 13 Jan, 2024
「トラブルメーカー」かつ「戦争屋」: 台湾総統選の勝者とは何者か?
https://www.rt.com/news/590593-taiwan-election-president-highlights/
北京は何度も頼清徳氏を分離主義者と決めつけ、有権者に支持しないよう警告してきた-
長年独立を主張してきた台湾の頼清徳副総統(与党・民進党の中心人物)が総統選に勝利し、5月に就任する。北京は彼に「トラブルメーカー」の烙印を押した。
■台湾海峡の平和を破壊する者
投票結果は、台湾自治島を自国の領土と主張する中国との緊張を更に高める可能性がある。北京は有権者に頼氏を支持しないよう警告し、今回の選挙を「戦争か平和か、繁栄か衰退か」の選択と表現していた。対立する国民党は本土当局との対話を推し進めた。
「結果がどうであれ、台湾は中国の一部であり、世界に中国は一つしかないという基本的な事実は変わらない」と在英中国大使館の報道官は選挙結果に反応した。
北京は、必要であれば武力による台湾との再統合を宣言しているが、台湾の将来について話し合おうという頼氏の呼びかけを拒否している。北京の台湾事務弁公室は、頼氏を「戦争屋」「台湾海峡の平和を破壊する者」と呼んだ。
勝利後、64歳の彼は「中国からの継続的な脅威と脅迫から台湾を守る決意だ」と述べ、台湾海峡の現状を維持するつもりだと語った。更に、同政権は北京との外交において「対立に代わって対話を用いる」と付け加えた。
■ホワイトハウスを苛立たせたハーバード大学の卒業生
英語名でウィリアム・ライ氏としても知られ、元医師でハーバード大学出身。その後、2010年に同市の市長に当選し、2期務めた。その7年後、蔡英文総統の政権で首相に任命された。2020年、蔡英文総統の2期目当選に伴い、ベテラン政治家は副総統に就任した。5月には総統に就任する。
彼は台湾の防衛を強化し、他の「民主主義国家」との関係を構築し続けることを誓った。
頼氏は2023年7月、台湾総統がいつの日か「ホワイトハウスに入る」ことを望むと発言し、物議を醸した。ホワイトハウスの元中国高官デニス・ワイルダー氏は、ワシントンDCの政権はこの政治家を「非常に心配している」と述べた。
台湾のトップ政治家はワシントンへの公式訪問を禁じられている。2020年、当時次期副総統だった頼氏は個人的に訪米した。これにより、彼は米国の首都を訪問した台湾の政治家としては最高位となった。副総統に就任した後は、2022年と2023年に立ち寄っただけだった。
昨年8月、北京は頼氏を「徹頭徹尾の問題児」と決めつけ、彼の訪米は「一つの中国の原則に著しく反する行為だ」と声明を出した。
北京は米台間の如何なる公式交流にも反対している。ワシントンは、台湾は中国の一部であるという「一つの中国」原則を正式に認めている。しかし、ワシントンは台北との非公式な外交関係を維持し、武器も供給している。
中国は、かつて事実上の駐米特使を務めていた蕭美琴・次期副総統に制裁を科している。
■台湾は既に独立国家だ
中国台湾事務弁公室は木曜日、「頼氏は台湾を平和と繁栄から益々遠ざけ、戦争と衰退に益々近付けるだろう」と述べた。
頼氏は与党の中でも急進派の出身だ。2017年、彼は台湾議会で「台湾独立のための現実的な活動家」だと発言し、大陸当局を激怒させた。それにも拘わらず、彼は在任中の独立宣言を否定している。
フォーカス台湾(中央通訊社)によると、頼氏は1月に「台湾は既に独立した主権国家であり、台湾の独立を更に宣言する必要はないことを繰り返したい」と述べた。
ロシア外務省は今回の選挙に対し、「北京に圧力をかけ、(台湾)海峡と地域の情勢を揺るがす」ために選挙を利用することに対して警告を発し、そのような行為は逆効果であり、国際社会からの非難に値すると述べた。