この記事の文章では、「ヤルタ条約は日本を拘束するものではない」と明記してある。
孫崎さんが同様のことを書くとき、これを書かないので、いつもと違うなとおもいつつ読み進めたが、どうも誰の文書か判然としない。いずれにせよ、同意なければ拘束されない。

この手のはなしをすすめると、サンフランシスコ講和条約はソ連との間では締結していないし、ポツダム宣言は、「吾等ノ決定スル」の範囲がはっきりしない（ソ連（ロシア）と米国との意見が食い違っている）。

吉田の衆院での説明は、日本の内部事情にすぎず、ロシアとのあいだで合意されたものではない。

ヒトビトのコメントを読んでいて少し衝撃的だったのは、ソ連が日ソ中立条約を破って違法な侵略をし多数の日本人を殺して土地を取得したことに触れるヒトビトがいない。これがわかってないと、日共の立場などはわからない。しかも、ソ連はその後これも国際法違反のシベリア抑留をおこない日本に大損害を与えている。ここのヒトビトはシベリア抑留は絵のはなししかしないが、今回は絵の話すらしていなさそうだ。

自分が日本人の代表のつもりはないが、想像するに、多くの日本人が、土地の問題だけでなく、中立条約違反による侵略やシベリア抑留についての決着もつけたいとおもっているであろう。

もっとも、ロシアは、クチ先で何か言っても、基本土地を返すつもりはない。それは、安倍の努力をよくみていた日本人なら多分わかっただろう。だから放っておけばいい。こちらからおもねることはない。

わたしは露宇戦争により、ロシアの国力は低迷してゆくとおもっており、また、どうせ中共ともうまくいかないだろうとおもっている。たぶん20年後くらいには、ロシアが日本に色目を使ってくる（前回はソビエト崩壊のとき）。そのころまで待てば良い。