RT 16 Nov, 2023 ワシントンはウクライナで「負け戦」に賭ける-ジェフリー・サックス 米国を代表するアナリストは、東欧における15年間の失敗の後、ワシントンには新しい外交政策が必要だと主張している- https://www.rt.com/news/587447-wsj-oped-end-magical-thinking-russian-defeat/ 米国の公共政策アナリスト、ジェフリー・サックス氏は、少なくとも2008年以来、ワシントンは東欧で失敗した外交政策を継続的にエスカレートさせ、旧ソ連の共和国におけるロシアの正当な安全保障上の懸念に対処できず、ウクライナを全滅の瀬戸際に追いやったと主張した。 「米国は15年もの間、酷い負け戦を続けてきた」と、サックス氏は水曜日に独立ジャーナリスト、グレン・グリーンウォルド氏とのインタビューで語った。「地政学的ポーカーについて少し学びたいのであれば、このことを理解することは本当に重要だ。つまり、米国は負け戦に賭け続けているのだ」 受賞歴のある経済学者で、ソビエト連邦崩壊後のロシアとウクライナ両政府に助言を与えたサックス氏は、過去20年の様々な時点で、キエフが領土を失うことなく、ワシントンが軍事衝突を回避できたことを詳述した。同氏は、ロシア政府がNATOに対してロシアの目前まで東方拡大を進めないよう要求していたことを指摘したが、米国当局者はその要求の受け入れを拒否した。 当時ウクライナのヴィクトル・ヤヌコヴィッチ大統領が西側諸国との協調よりも中立を選び、ロシアの黒海艦隊がクリミアに持つ海軍基地の賃貸契約を延長することに同意したとき、それは米国の指導者たちにとって十分ではなかった、とサックス氏は言う。米国国務省のビクトリア・ヌーランド氏、「及びその友人たち」は、2014年、民主的に選ばれたウクライナ政府の打倒に協力し、ウクライナがクリミアを失うことになったと同氏は述べた。 その時でさえ、ロシアはさらなる領土を要求していたわけではない。むしろモスクワは、ウクライナが分離独立したドンバス地域のロシア系民族への爆撃を控え、ある程度の自治を認めることを望んでいたのだ、とサックス氏は言う。これらの条件は、国連安全保障理事会で全会一致で承認されたミンスク第二協定に含まれていたが、米国当局者はウクライナの指導者たちに、協定に従う必要はないと言った、と同アナリストは語った。 2021年12月、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は、NATOがこれ以上 東方拡大しないことを約束する安全保障協定、及び東欧における米国のミサイルシステム配置に関する交渉を提案した。米国は2022年1月に返答した。 「そのことについて貴方たちと話し合う必要はない」とサックス氏は当時のワシントンの立場を要約して述べた。 「それが返事だった。 NATOについて貴方と議論する必要はない。それは貴方には関係ないことだ」 ロシア軍が2022年2月にウクライナに対して軍事攻撃を開始した僅か3日後、ウクライナのゼレンスキー大統領は中立を誓うことで紛争を解決しようとした、とサックス氏は言う。しかし、その数週間後、ゼレンスキー大統領がロシア側と和平解決に向けた予備合意に達したとき、ジョー・バイデン米大統領政権がこの合意を台無しにしたと同氏は示唆した。 ワシントンはそれ以来、ウクライナへの1130億ドルの援助を承認しているが、これが実質的に戦闘を長引かせている、と同アナリストは主張した。今年初め、バイデン政権はキエフに、ロシア軍に対する大規模な反攻を開始するよう煽ったが、これは「明らかに不可能だった」とサックス氏は語った。 「彼らは15年間も負け戦を続けてきたが、勝ち目はなかった」と同経済学者は述べた。「そして、これは我々のチームだ。彼らは失敗したのだ」 「我々は新しい外交政策チームと新しい外交政策アプローチを必要とし、ウクライナが完全に破壊される前に交渉する必要がある」 サックス氏は、彼や他のオブザーバーが紛争初期にウクライナの大失敗を予測していたと指摘した。「今回の事態を予想するのはそれほど難しいことではなかった」と同氏は言った。「貴方が言ったように、どうすればロシアに勝てるのか?それは明らかだった。この人たちが、単に余り賢くないというだけのことだ―バイデン、ヌーランド、ジェイク・サリバン(国家安全保障顧問)、アントニー・ブリンケン(国務長官)―彼らは既に2014年から、ずっとこの紛争をやっているのだ」 夏に開始されたキエフの待望の攻撃作戦は、大きな勝利を収めることも、多くの領土を取り戻すこともできなかった。ウクライナ軍トップのヴァレリー・ザルジニー将軍は最近のインタビューで、戦闘は「膠着状態」に達していると語った。 エコノミスト誌は今週、西側政府関係者がこの紛争はあと5年は続くと「益々考えている」と報じた。
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RT 16 Nov, 2023
ワシントンはウクライナで「負け戦」に賭ける-ジェフリー・サックス
米国を代表するアナリストは、東欧における15年間の失敗の後、ワシントンには新しい外交政策が必要だと主張している-
https://www.rt.com/news/587447-wsj-oped-end-magical-thinking-russian-defeat/
米国の公共政策アナリスト、ジェフリー・サックス氏は、少なくとも2008年以来、ワシントンは東欧で失敗した外交政策を継続的にエスカレートさせ、旧ソ連の共和国におけるロシアの正当な安全保障上の懸念に対処できず、ウクライナを全滅の瀬戸際に追いやったと主張した。
「米国は15年もの間、酷い負け戦を続けてきた」と、サックス氏は水曜日に独立ジャーナリスト、グレン・グリーンウォルド氏とのインタビューで語った。「地政学的ポーカーについて少し学びたいのであれば、このことを理解することは本当に重要だ。つまり、米国は負け戦に賭け続けているのだ」
受賞歴のある経済学者で、ソビエト連邦崩壊後のロシアとウクライナ両政府に助言を与えたサックス氏は、過去20年の様々な時点で、キエフが領土を失うことなく、ワシントンが軍事衝突を回避できたことを詳述した。同氏は、ロシア政府がNATOに対してロシアの目前まで東方拡大を進めないよう要求していたことを指摘したが、米国当局者はその要求の受け入れを拒否した。
当時ウクライナのヴィクトル・ヤヌコヴィッチ大統領が西側諸国との協調よりも中立を選び、ロシアの黒海艦隊がクリミアに持つ海軍基地の賃貸契約を延長することに同意したとき、それは米国の指導者たちにとって十分ではなかった、とサックス氏は言う。米国国務省のビクトリア・ヌーランド氏、「及びその友人たち」は、2014年、民主的に選ばれたウクライナ政府の打倒に協力し、ウクライナがクリミアを失うことになったと同氏は述べた。
その時でさえ、ロシアはさらなる領土を要求していたわけではない。むしろモスクワは、ウクライナが分離独立したドンバス地域のロシア系民族への爆撃を控え、ある程度の自治を認めることを望んでいたのだ、とサックス氏は言う。これらの条件は、国連安全保障理事会で全会一致で承認されたミンスク第二協定に含まれていたが、米国当局者はウクライナの指導者たちに、協定に従う必要はないと言った、と同アナリストは語った。
2021年12月、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は、NATOがこれ以上 東方拡大しないことを約束する安全保障協定、及び東欧における米国のミサイルシステム配置に関する交渉を提案した。米国は2022年1月に返答した。
「そのことについて貴方たちと話し合う必要はない」とサックス氏は当時のワシントンの立場を要約して述べた。 「それが返事だった。 NATOについて貴方と議論する必要はない。それは貴方には関係ないことだ」
ロシア軍が2022年2月にウクライナに対して軍事攻撃を開始した僅か3日後、ウクライナのゼレンスキー大統領は中立を誓うことで紛争を解決しようとした、とサックス氏は言う。しかし、その数週間後、ゼレンスキー大統領がロシア側と和平解決に向けた予備合意に達したとき、ジョー・バイデン米大統領政権がこの合意を台無しにしたと同氏は示唆した。
ワシントンはそれ以来、ウクライナへの1130億ドルの援助を承認しているが、これが実質的に戦闘を長引かせている、と同アナリストは主張した。今年初め、バイデン政権はキエフに、ロシア軍に対する大規模な反攻を開始するよう煽ったが、これは「明らかに不可能だった」とサックス氏は語った。
「彼らは15年間も負け戦を続けてきたが、勝ち目はなかった」と同経済学者は述べた。「そして、これは我々のチームだ。彼らは失敗したのだ」
「我々は新しい外交政策チームと新しい外交政策アプローチを必要とし、ウクライナが完全に破壊される前に交渉する必要がある」
サックス氏は、彼や他のオブザーバーが紛争初期にウクライナの大失敗を予測していたと指摘した。「今回の事態を予想するのはそれほど難しいことではなかった」と同氏は言った。「貴方が言ったように、どうすればロシアに勝てるのか?それは明らかだった。この人たちが、単に余り賢くないというだけのことだ―バイデン、ヌーランド、ジェイク・サリバン(国家安全保障顧問)、アントニー・ブリンケン(国務長官)―彼らは既に2014年から、ずっとこの紛争をやっているのだ」
夏に開始されたキエフの待望の攻撃作戦は、大きな勝利を収めることも、多くの領土を取り戻すこともできなかった。ウクライナ軍トップのヴァレリー・ザルジニー将軍は最近のインタビューで、戦闘は「膠着状態」に達していると語った。
エコノミスト誌は今週、西側政府関係者がこの紛争はあと5年は続くと「益々考えている」と報じた。