中庸左派 のコメント

 この米中階段は、日本としては基本的に歓迎すべきことではないか。というのも、台湾を巡る米中対立は、戦争の懸念という観点から日本の一般庶民にとって大迷惑以外のなにものでもない。

 台湾を「守る」ために、米軍が日本の基地を利用すること自体がとんでもない厄災を日本にもたらすことになるだろう。まことに米軍基地は言葉の真の意味での迷惑施設である。

 中国側は習近平氏とバイデンの会談については、中国当局も歓迎ムードのようだ。

https://www.globaltimes.cn/page/202311/1301688.shtml

 問題はアメリカ帝国が増長しないよう中露非米側がコントロールすることだ。

 その意味では、今はウクライナでの代理戦争において、アメリカ帝国ら西側が完敗し、パレスチナ問題ではイスラエル・アメリカ帝国の同盟が基本的に孤立している状況は、中米会談のタイミングとしては丁度良いのではないか?

 アメリカ帝国は2正面作戦で不利になった。

 中国は台湾問題でアメリカ帝国に釘を刺すとか、圧力をドンドンかけるべきだ。台湾について、余計な口出しするな!とガツンと言えば良い。それが翻って、戦争回避になり、引いては日本の国益だ。

 台湾が日本の「生命線」なわけが無い。

 ところで、ここに来て、インドの中国に対する牽制が目立ってきた。もともと国境紛争を抱えてきたわけだし、中国が非米側でアタマ一つ抜きに出ていることは、インドにとっては不快の種かもしれない。イスラエル支持も含めて、アメリカ帝国と協調して中国を封じ込めたい意図も分からないではない。

https://www.indianpunchline.com/india-us-are-on-pathway-to-contain-china/

 いずれにしろ、重要なポイントはアメリカ帝国の覇権低下である。問題はアメリカ帝国がどの程度の没落するか、その速さ、時期である。アメリカ帝国が没落すればするほど、世界は平和で安定するだろう。

 仮にインドがアメリカ帝国と結託したとしても、それはアメリカ帝国の覇権維持強化ではなかろう。弱者が強者に対抗するための戦略に過ぎない。地域大国の協力関係に過ぎないだろう。

 大事なことは、その時代認識、状況認識だろう。

No.8 12ヶ月前

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