「日本で報じられない事実」と言えば、出たばかりの下記RT記事も見逃せない－

RT 17 Aug, 2023

カダフィ殺害は「重大な過ち」－イタリア外相
https://www.rt.com/africa/581383-libya-gaddafi-murder-mistake/

リビアの国家元首は、NATOの軍事介入中に、米国の支援を受けた武装勢力によって処刑された－

西側諸国は、2011年の政権交代作戦でリビアの指導者ムアンマル・カダフィの追放を支援したことで、大きな過ちを犯したと、イタリアのトップ外交官は述べ、カダフィの死が このアフリカの国に長年の混乱と紛争を引き起こしたことを認めた。

イタリア外務大臣兼副首相のアントニオ・タヤーニは、水曜日にトスカーナで開催されたイベントの傍らで、カダフィが倒され殺害されてからのリビアの問題について、彼は「後から来た人たちよりは確実にましだった」と述べた。

「カダフィを殺させたのは重大な過ちだった。カダフィは民主主義の擁護者ではなかったかもしれないが、カダフィが殺された後、リビアとアフリカは政治的に不安定になった」と同高官は述べ、ローマがカダフィとの合意を守り続けたことで、「移民の流れが遮断され、状況はずっと安定した」と指摘した。

カダフィは、2011年のリビア内戦中、飛行禁止区域を設定するという名目で行われたNATOの空爆作戦の中で、反体制派の戦闘員によって残酷に処刑された。ワシントンとその同盟国は、この作戦を、リビア政府による民間人への攻撃を終わらせるための「人道的」取り組みだと説明したが、後に英国下院が行った調査では、「民間人への脅威は誇張されていた」こと、そして西側諸国は、反カダフィ武装勢力の中の「重大なイスラム主義的要素」は無視していたことが判明した。

政権転覆作戦の余波で、リビアは統治の正当性を主張する複数の競合する政権に分裂した。 それ以来、各派閥は長年に亘って戦いを続け、最終的には2つの陣営―国連の支援を受けた国民合意政府と、ハリファ・ハフタル将軍及びリビア下院に忠実な勢力―に集約された。

また、カダフィの死後、イスラム国（IS、旧ISIS）やアルカイダと繋がりのあるグループがリビア内外で拠点を築き、北アフリカ全域でテロが復活した。米国平和研究所によれば、2014年7月までに、リビアでは推定1600の武装勢力が活動しており、2011年の300から大幅に増加している。

リビアでは近年、2つの政権が膠着状態に陥っているが、対立する武装グループ間の衝突により、今週初めには死者27人、負傷者100人以上が出るなど、定期的な暴力事件が続いている。国連は、リビアの「治安上の事件と展開」に懸念を表明し、ワシントンは、「最近のリビアの安定に向けた前進を維持する」ための「緊張緩和」を呼びかけた。