中庸左派 のコメント

>内閣支持率急速に低下、毎日は支持率28%と報道。一般に30%割れは危機シグナル。だが政権倒す雰囲気なし

こうした状況の根本要因は、日本はアメリカ帝国が自滅するプロセスに入っている、即ち、冷戦後30年以上続いたアメリカ帝国の一極覇権が崩壊しつつある、という時代認識を持たないからではないか、と考えている。

 永遠の日米安保体制や、ドルの基軸通貨性が永遠に続くなら、アメリカ帝国に従属して、アメリカ帝国の言うことだけを聞いていれば良い、という心理、思考停止になっても不思議ではない。

 アメリカ帝国に従属することが、国是であるかの思考回路に洗脳されきってしまえば、政権交代ももはや、たいした必要性ではない。

 昔、天皇、今、アメリカ帝国である。

 かつて丸山眞男氏が論じた「無責任の体系」は、アメリカ帝国を頂点とするピラミッド構造による思考停止に入れ替わっただけなのだ。

 アメリカ帝国さえ戴いていれば、もはや政権交代は不要、みたいな、そんなグロテスクな日本人の精神性を、私はイメージしてしまうのである。

 だが、今、世界は間違いなく、激動の渦にある。

https://asiatimes.com/2022/04/ukraine-and-the-battle-for-eurasia/

「ウクライナ危機は、欧米の軍事力の基幹であるドル・ユーロ体制の支配の終焉につながると予測するエコノミストもいる。40億人近い人口を抱えるアジアは、並行して金融システムを発展させ、欧米への依存度を下げていくだろう。このシナリオは必然だったのかもしれないが、マッキンダーは西側諸国が自らの衰退を早めていることに驚いただろう。」

 上の論評は、昨年4月のものだ。上記の流れは、確実に姿型を現しつつある。

https://new.thecradle.co/articles/finance-power-integration-the-sco-welcomes-a-new-global-globe

「ロシアが完璧な嵐を巻き起こし、米ドルに大打撃を与える時が近づいている。これがSCO、EAEU、一部のBRICS会合で舞台裏で議論されていることであり、大西洋主義エリート層を激怒させているものである。」

 これは、7月のSCO首脳会議を受けての論評である。

 このような問題意識や現実認識は、日本には皆無ではないか?SCOやBRICSの最大の課題は、ドルの基軸通貨性を崩壊させることであることは間違いない。

 ドルが崩壊するとき、アメリカ帝国が自滅するとき、日本はどうなるのか?そういう問題意識がないから、岸田政権の支持率がどうなろうと、何も関係ないし、何も変わらない。自公政権が、永遠のパックスアメリカーナのユメの中で、テキトウにやってくれるだろう、と。

 そして、日本人はこの一年で起きた事実現実に目を瞑るのである。事実現実はこうだった。

①ロシアはウクライナとの戦争で勝っている。アメリカ帝国、NATOは負けている。
②ロシアへの経済制裁は効いていない。逆に、ロシアは食糧資源を握る非米諸国と結束し、西側に対抗して、西側をインフレという経済苦境に陥れている。
③サウジアラビアは中国との関係を強化し、一方アメリカ帝国は中東での主導権を失った。だから、ペトロダラーの信認も一層低下する。

 これらの事実現実を受け止めずに「正しい」判断が出来るわけが無い。

 街を見渡せば、35度を超える猛暑である。それでも、未だマスクを着用する人は多い。こういう連中は、思考力そのものを疑うべきだろう。

 そういうヤカラは、支持政党は自民党!好きな国はアメリカ!なんて痴呆みたいなカンジで、答えるのではないか?これは、炎天下の白日夢ではないと考えている。

 日本はゆでガエルそのものである。

No.4 16ヶ月前

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