基本的にこの筆者の問題意識を共有するものである。 >「日本をどうつくり改革するのか」 ただ、私は日本人がいう「改革」は、ほとんど新自由主義的改革の域を出ず、弱者を切り捨てる自己責任論と、「外敵」を過剰に煽る被害妄想ナショナリズムの二本立てに堕していくものと見ている。 数多の「改革」が語られてきたわけだが、それらは正しくは、「改革」ではなく、「劣化」であったと私は評価している。それが延々続いているわけで、失われた30年間に、日本人はひたすら「改革」という名の「劣化」を繰り返してきた、そう考えている。 だから、私は日本人は「改革」など、考えないほうがよく、そうではなくて、人口減少と少子高齢化に合わせた高福祉高負担の高度な福祉国家を現実的に構築することが必要だとかんがえている。 その際、教育や子育て支援が最重要課題である。私のイメージでは、「改革」ではなく、補強或いはバージョンアップをすれば良い。 さて、先の統一地方選では大阪が基盤のハズなのに、維新が躍進、と話題になった。 その維新の政策で気になった部分をいくつか拾ってみた。 https://o-ishin.jp/sangiin2022/manifest/8saku2022.html 「中央集権の限界を突破する 統治機構改革、地方分権と地方の自立」 大阪都構想の旗を振った維新。これは基礎自治体を廃止し、大阪都に権限を集中させる文字通りの「中央集権」改革であった。インチキ、看板に偽りあり。 「ロシアによるウクライナ侵略を目の当たりにした多くの国民が抱えている日本の安全保障に対する不安を根本的に解消するため、将来に亘り戦争を起こさず、国民の生命と財産を確実に守るための「積極防衛能力」を構築します。防衛費の GDP 比 2%への増額、最先端の技術革新を踏まえた防衛力の整備、憲法 9 条への自衛隊の存在の明記等を行った上で、核拡大抑止についてもタブーなき議論を行います。」 これは、劣化した国民の過剰な被害妄想につけ込んだポピュリズム政策。防衛費増額と憲法9条改悪では、ゼッタイに平和維持より無意味な税金のムダ使いに終わる。中露に軍事力では勝てないという前提のない議論は、無意味ムダ。 「減税とコロナ対応、 日本を再び飛躍させる緊急経済対策」 コロナ対応はヨコに置き、「減税」というフレーズ。相も変わらぬ新自由主義論。日本の国民負担率はまだ高いとは言えない。また、高福祉を実現するためには、高負担でないと、論理的におかしい。子ども子育て支援や教育に必要なお金は租税公課により、広く分かち合いの精神に基づき集めるべきだ。 借金(国債発行)により、中福祉を維持しているが、日本国債暴落の懸念とそれによる金利上昇は財政破綻を招きかねない。 減税論はポピュリズムである。 https://www.mof.go.jp/policy/budget/topics/futanritsu/20230221.html このように、維新流「改革」というのは、「劣化」をさらに推し進めるものに過ぎないと考えている。 その維新を、先の統一地方選では、多数の国民が選択したのだから、これは国民の多数が劣化している傍証である。 私は日本人の覚醒に期待するより、アメリカ帝国の覇権崩壊、金融破綻という大波を被ることで、アメリカ帝国にひれ伏す浅はかさを思い知ることのほうが、現実的ではないか、と常々考えている。 身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ。 戦争はゴメンだか、アメリカ帝国とともに沈むだけ沈むことから、やり直す、というのはどうだろうか?
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基本的にこの筆者の問題意識を共有するものである。
>「日本をどうつくり改革するのか」
ただ、私は日本人がいう「改革」は、ほとんど新自由主義的改革の域を出ず、弱者を切り捨てる自己責任論と、「外敵」を過剰に煽る被害妄想ナショナリズムの二本立てに堕していくものと見ている。
数多の「改革」が語られてきたわけだが、それらは正しくは、「改革」ではなく、「劣化」であったと私は評価している。それが延々続いているわけで、失われた30年間に、日本人はひたすら「改革」という名の「劣化」を繰り返してきた、そう考えている。
だから、私は日本人は「改革」など、考えないほうがよく、そうではなくて、人口減少と少子高齢化に合わせた高福祉高負担の高度な福祉国家を現実的に構築することが必要だとかんがえている。
その際、教育や子育て支援が最重要課題である。私のイメージでは、「改革」ではなく、補強或いはバージョンアップをすれば良い。
さて、先の統一地方選では大阪が基盤のハズなのに、維新が躍進、と話題になった。
その維新の政策で気になった部分をいくつか拾ってみた。
https://o-ishin.jp/sangiin2022/manifest/8saku2022.html
「中央集権の限界を突破する 統治機構改革、地方分権と地方の自立」
大阪都構想の旗を振った維新。これは基礎自治体を廃止し、大阪都に権限を集中させる文字通りの「中央集権」改革であった。インチキ、看板に偽りあり。
「ロシアによるウクライナ侵略を目の当たりにした多くの国民が抱えている日本の安全保障に対する不安を根本的に解消するため、将来に亘り戦争を起こさず、国民の生命と財産を確実に守るための「積極防衛能力」を構築します。防衛費の GDP 比 2%への増額、最先端の技術革新を踏まえた防衛力の整備、憲法 9 条への自衛隊の存在の明記等を行った上で、核拡大抑止についてもタブーなき議論を行います。」
これは、劣化した国民の過剰な被害妄想につけ込んだポピュリズム政策。防衛費増額と憲法9条改悪では、ゼッタイに平和維持より無意味な税金のムダ使いに終わる。中露に軍事力では勝てないという前提のない議論は、無意味ムダ。
「減税とコロナ対応、 日本を再び飛躍させる緊急経済対策」
コロナ対応はヨコに置き、「減税」というフレーズ。相も変わらぬ新自由主義論。日本の国民負担率はまだ高いとは言えない。また、高福祉を実現するためには、高負担でないと、論理的におかしい。子ども子育て支援や教育に必要なお金は租税公課により、広く分かち合いの精神に基づき集めるべきだ。
借金(国債発行)により、中福祉を維持しているが、日本国債暴落の懸念とそれによる金利上昇は財政破綻を招きかねない。
減税論はポピュリズムである。
https://www.mof.go.jp/policy/budget/topics/futanritsu/20230221.html
このように、維新流「改革」というのは、「劣化」をさらに推し進めるものに過ぎないと考えている。
その維新を、先の統一地方選では、多数の国民が選択したのだから、これは国民の多数が劣化している傍証である。
私は日本人の覚醒に期待するより、アメリカ帝国の覇権崩壊、金融破綻という大波を被ることで、アメリカ帝国にひれ伏す浅はかさを思い知ることのほうが、現実的ではないか、と常々考えている。
身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ。
戦争はゴメンだか、アメリカ帝国とともに沈むだけ沈むことから、やり直す、というのはどうだろうか?