>私たちの道徳的および地政学的な義務により、私たちは今日ヨーロッパとウクライナを(正当に)支援する必要がある。 実際のところ、EUのエリートと一般の欧州市民の間には、ウクライナに対する支援の是非すら、乖離があるのではないか? まして、台湾有事にクビを突っ込むなんてトンデモナイよ!というある意味、常識的欧州人のホンネに安心する。 例えば、ウクライナに関する欧州人世論は割れている。 「"ウクライナの戦争をどう終わらせるか"をめぐって、できるだけ早期に戦闘を停止し交渉を始めるべきで、戦争終了のためにはウクライナ側が多少の譲歩をするのもやむを得ないとする「和平派」。 ロシアに侵略の代償を払わせ、ウクライナは国土を取り戻すべきで、戦闘の長期化や負傷者の増加もやむを得ないとする「正義派」。 この2つに分かれていると指摘しているのです。」 https://www.nhk.jp/p/kokusaihoudou/ts/8M689W8RVX/blog/bl/pNjPgEOXyv/bp/pbeex6x83b/ 「「和平派」35%、「正義派」22%、でどちらとも言えないが20%、そのほかが23%となっています。 国別では、イタリアやドイツ、ルーマニア、フランスは「和平派」が圧倒的に多く、ポーランドでは「正義派」が多くなっています。」 戦争継続を主張する向きが、何故「正義派」なのか?それはヨコに置くとして、欧州内での争いをウンザリ顔で見つめる欧州人のイメージが浮かぶ。 最近は、ドイツでは「ドイツのための選択肢(AfD)」の人気が高まっており、最近の世論調査ではオラフ・ショルツ首相率いるSPDを抑えて第2位となっている、とのことだ。 「AfDはもともと欧州懐疑派として設立され、近年は移民を中心としたポピュリズム右派にシフトしている。今年に入ってから予想外に人気が急上昇し、世論調査によると、4月中旬にはショルツの3党連立のもう一つのメンバーである緑の党を追い越した。 「私たちには独自の売り込みがある。他の政党と違って、私たちは、制裁はロシアにとってではなく、私たちの国民にとって有害であると言っています」と、同党の共同議長であるティノ・クロパラ氏はZDFに語っています。」 https://www.euractiv.com/section/all/news/germany-far-right-overtakes-scholzs-spd-in-new-poll/ ロシアに対する経済制裁に対しても批判的な政党が一定の支持を集めているわけだ。 なのに、遠く離れた台湾有事ではアメリカ帝国と一緒に中国を叩くぞ!となるわけがない。 >多くの点で欧州国民がライエンチームよりもマクロンチームを支持していることを示している。彼らは中国が欧州に挑戦し、欧州を弱体化させようとしている大国とは考えておらず、バイデン政権が推進する「民主主義対独裁主義」の枠組みを支持していない。 この欧州人のバランス感覚を目のあたりにすると、なおさら我が日本のズレ具合が気になる。 最近ではNATO東京事務所設置に関して、欧州そっちのけの前のめり感が情けなかった。 日本人はウクライナ問題では、85%がロシアに責任あり、としているそうだ。ロシア糾弾論ということだろう。 https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCA151P40V10C23A2000000/ 「ロシアによるウクライナ侵攻について、生活や仕事に悪影響が出ても日本政府はウクライナ支援を続けるべきだと考える人が7割を占める」らしい。人が良いのではなく、単なる蒙昧のなせるワザだろう。 平均的日本人の世界観を素描すると、こんなカンジ? 可哀想なウクライナ、悪いロシア。台湾有事は日本有事だから防衛費増額やむ無し。中国の脅威を封じ込めるためには、アメリカ帝国やNATOの力をもっと借りなくては、というカンジだろう。 この日本的世界観は、短絡的だし、間違っているし、歪んでいると考えている。
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孫崎享チャンネル
(ID:119568177)
>私たちの道徳的および地政学的な義務により、私たちは今日ヨーロッパとウクライナを(正当に)支援する必要がある。
実際のところ、EUのエリートと一般の欧州市民の間には、ウクライナに対する支援の是非すら、乖離があるのではないか?
まして、台湾有事にクビを突っ込むなんてトンデモナイよ!というある意味、常識的欧州人のホンネに安心する。
例えば、ウクライナに関する欧州人世論は割れている。
「"ウクライナの戦争をどう終わらせるか"をめぐって、できるだけ早期に戦闘を停止し交渉を始めるべきで、戦争終了のためにはウクライナ側が多少の譲歩をするのもやむを得ないとする「和平派」。
ロシアに侵略の代償を払わせ、ウクライナは国土を取り戻すべきで、戦闘の長期化や負傷者の増加もやむを得ないとする「正義派」。
この2つに分かれていると指摘しているのです。」
https://www.nhk.jp/p/kokusaihoudou/ts/8M689W8RVX/blog/bl/pNjPgEOXyv/bp/pbeex6x83b/
「「和平派」35%、「正義派」22%、でどちらとも言えないが20%、そのほかが23%となっています。
国別では、イタリアやドイツ、ルーマニア、フランスは「和平派」が圧倒的に多く、ポーランドでは「正義派」が多くなっています。」
戦争継続を主張する向きが、何故「正義派」なのか?それはヨコに置くとして、欧州内での争いをウンザリ顔で見つめる欧州人のイメージが浮かぶ。
最近は、ドイツでは「ドイツのための選択肢(AfD)」の人気が高まっており、最近の世論調査ではオラフ・ショルツ首相率いるSPDを抑えて第2位となっている、とのことだ。
「AfDはもともと欧州懐疑派として設立され、近年は移民を中心としたポピュリズム右派にシフトしている。今年に入ってから予想外に人気が急上昇し、世論調査によると、4月中旬にはショルツの3党連立のもう一つのメンバーである緑の党を追い越した。
「私たちには独自の売り込みがある。他の政党と違って、私たちは、制裁はロシアにとってではなく、私たちの国民にとって有害であると言っています」と、同党の共同議長であるティノ・クロパラ氏はZDFに語っています。」
https://www.euractiv.com/section/all/news/germany-far-right-overtakes-scholzs-spd-in-new-poll/
ロシアに対する経済制裁に対しても批判的な政党が一定の支持を集めているわけだ。
なのに、遠く離れた台湾有事ではアメリカ帝国と一緒に中国を叩くぞ!となるわけがない。
>多くの点で欧州国民がライエンチームよりもマクロンチームを支持していることを示している。彼らは中国が欧州に挑戦し、欧州を弱体化させようとしている大国とは考えておらず、バイデン政権が推進する「民主主義対独裁主義」の枠組みを支持していない。
この欧州人のバランス感覚を目のあたりにすると、なおさら我が日本のズレ具合が気になる。
最近ではNATO東京事務所設置に関して、欧州そっちのけの前のめり感が情けなかった。
日本人はウクライナ問題では、85%がロシアに責任あり、としているそうだ。ロシア糾弾論ということだろう。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCA151P40V10C23A2000000/
「ロシアによるウクライナ侵攻について、生活や仕事に悪影響が出ても日本政府はウクライナ支援を続けるべきだと考える人が7割を占める」らしい。人が良いのではなく、単なる蒙昧のなせるワザだろう。
平均的日本人の世界観を素描すると、こんなカンジ?
可哀想なウクライナ、悪いロシア。台湾有事は日本有事だから防衛費増額やむ無し。中国の脅威を封じ込めるためには、アメリカ帝国やNATOの力をもっと借りなくては、というカンジだろう。
この日本的世界観は、短絡的だし、間違っているし、歪んでいると考えている。