中庸左派 のコメント

>また、多くのドイツの著名人や公人がショルツに2通の公開書簡を送り、その中でベルリンに対し、ウクライナ軍への武器供与を止め、代わりに平和的手段による停戦を実現することに注力するよう求めている。

 日本においても、孫崎先生をはじめとして、心ある知識人は、停戦和平を!と声をあげておられる。しかし、まだ、少数派に留まっている印象だ。

 そんな中だが、最近、日米で下記の意見広告があったとのこと。

 「ウクライナに兵器を供与し続けることが正義なのか 「停戦」を呼びかけた意見広告から考える」(東京、2023年6月4日)


https://www.tokyo-np.co.jp/article/254504

「ロシアの非道を許さずウクライナの正義のために軍事支援するというのが民主国家の『正論』で、停戦の呼び掛けはそれに背くものとして受け入れ難かったようだ。今は『正論』にのみ固執することへの危機感も広がっている」(伊勢崎賢治・東京外大名誉教授)

 数日前のカホフスカヤ水力発電所破壊に関しては、西側はロシア犯行を決めつけ、ロシア側はウクライナのテロと非難の応酬になっている。

 それに関しての次の見解はプロパガンダに対するリテラシーについての示唆を含んでいたので引用する。

 https://gilbertdoctorow.com/2023/06/07/flooding-in-kakhovka-as-a-cover-up-for-the-disastrous-first-days-of-the-ukrainian-counter-offensive/

「昨日の私のエッセイの読者の中には、カホフカ水力発電所の破壊とその結果としてのドニエプル川の両岸およびさらに下流の隣接する集落の洪水の責任がウクライナ人であることをどうして私が知ることができたのか疑問に思った人もいることは間違いありません。私のウェブサイトのコメントセクションで誰かが私に書いた。証拠はどこにありますか?侵入がどのように行われたかを示す写真はどこにありますか?

このような固執者は、私たち一般人には実際に何が起こっているのか決して知ることができないと常に主張しているのと同じ人たちです。「偉い人たち」だけがすべての事実を知っている、と。

私は、国民の完全な受動性と、私たちがしばしば発見するように、あなたが幼稚園で言われたほど知的でも善意でもない当局への盲目的な服従を支持するそのような議論を受け入れたことはない。 インサイダー情報や荒唐無稽な憶測に頼らず、独自に真実にたどり着くには、cui bono(※ウィキペディアhttps://en.m.wikipedia.org/wiki/Cui_bono)のような通常の推論プロセスを適用し、一方または他方の側の物語における明白な矛盾、主流報道における明白な矛盾を特定すれば十分だと、私は確信している。」

 日本の言論状況の問題を考えると、私の印象では、ここに言う情報の受け手に「推論プロセス」がないこと。

 加えて「一方または他方の側の物語における明白な矛盾」以前に、主流権威筋メディアには一方的な大本営発表しかないことが問題の根源だろうと考えている。

 日本のウクライナ応援団は、まず①ロシア=悪という先入観や偏向に囚われているように見える。②原因を正確にしろうとしていない(NATO東方拡大や露系ウクライナ人虐殺=内戦)③武器支援の結果やロシアの軍事力を踏まえた推論がない。④主流権威筋メディアはウクライナサイドの見方しか報じない大本営発表。

 以上のような問題点が見て取れる。

 私に言わせれば、そもそも核兵器を有する軍事超大国ロシアに、ウクライナが楯突くこと自体、非現実的で不合理。

 従って、ウクライナ敗北必至ということは容易に推論できるはず。しかも、原因を見るなら、ウクライナ軍が自国民を虐殺し続けた内戦が発端。ウクライナに大義など無い。ウクライナ敗北は自業自得ではないか、と。

 ところが、自業自得の敗北必至、そのウクライナをアメリカ帝国らNATO側が理不尽に応援し、戦争を長引かせて死者を増大させ続けている、これが私の見ている現実認識である。

 正直にいうと、ウクライナ応援団は間違った現実認識をしているとしか思えないのである。

No.9 16ヶ月前

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