中庸左派 のコメント

>先月、冨田浩司駐米大使は設置に向けた検討が進んでいると明らかにしていた。

 気になるというより、情けなくなるのは、NATO東京事務所開設に向けた、日本側の前のめり感である。もっとも、アメリカ帝国の命令だろうが。

 毎日、2023/5/11の記事。

https://mainichi.jp/articles/20230511/ddm/003/030/042000c

 「冨田氏は、東京での事務所開設に関して「NATOとの連携強化の一環として協議している」と説明した。NATO側には、日本との協議を円滑に進めたり、アジアでの情報収集を強化したりする狙いがあるとみられる。日本とNATOは、中国の軍事的な台頭を受けて、連携を強めている」

 中国の軍事的な台頭?なんのハナシだ?と言いたい。

 「台湾有事」は中国の内政問題。尖閣は「棚上げ」。なにも問題ないではないか。

 中国の軍事的台頭?中国が軍事力を強化するかどうかは、中国の問題だ。内政干渉する筋合はない。

 上記のとおり、軍事的緊張を緩和するための論理は既にある。

 なのに、何故殊更中国台頭論に固執するのか、全く理解できない。

 帝国主義による侵略植民地支配や市場再分割の時代はとうに終わった。

 にも関わらず、あいも変わらず軍事同盟やブロック経済による安全保障観から抜けられない日本の蒙昧ぶりが心底情けない。

 さらに毎日、2023/5/19の記事。

https://mainichi.jp/articles/20230519/ddm/003/010/065000c

「フランスのマクロン大統領は4月、台湾問題に関し「欧州は米中のいずれにも追随すべきでない」と発言した。外務省幹部は「アジアと欧州は遠いからこそ、ずっと連携の重要性を言い続けないといけない」と話す。」

 外務省幹部が言う、「連携」の具体的中身が意味不明た。連携ってナニ?空論としか考えられない。

 日米安保だって、アメリカ帝国に基地を貸して、お膳立てしてるだけではないか。アメリカ帝国ですら、いつでも海の向こうに逃げることが出来るのに、増して欧州と連携して何が期待できるのか?マクロンの言う事は当たり前だ。
 
 オメデタイやら、情けないやら。

 ハッキリ言って、外務省の仕事はアメリカ帝国の暴走の抑止ではないのか?

 私自身は、日本にはゼッタイにミサイルが飛んで来ないようにすること、即ち戦争にならないことが安全保障だと考えている。

 ミサイルが日本に落ちたら、その時点で敗北。反撃は無意味。何故なら、反撃すれば、倍返しだから。ウクライナを見よ、である。

 従って、日本の反撃能力は論外だし、危険なのはアメリカ帝国軍の軍事挑発とか暴走だと懸念している。


 環球時報は2023 年 6 月 6 日
「NATOの東京事務所計画に対するマクロン大統領の懸念は、アジアへの同盟拡大に反対する「より多くの加盟国を代弁する」」と書いた。

 当たり前だ。面倒、増して戦争等にダレが好き好んで巻き込まれるものか。


https://www.globaltimes.cn/page/202306/1292073.shtml

「フランスのエマニュエル・マクロン大統領は、NATOが東京に事務所を開設する計画について懸念を表明した。中国の専門家は火曜日、彼の懸念は、同盟をアジア太平洋に引きずり込み、加盟国に過度の負担をかけながら米国の覇権に貢献するだけの米国の身勝手な意図に反対する多くの加盟国を代弁しており、「慎重で勇敢な」動きだと述べた。

フランスの合理性とは対照的に、日本はNATOを地域問題に介入させるなど、アジア太平洋で中国を封じ込めるために、米国の馬車に強く縛られている。専門家は、日本は他の地域諸国から激しい批判や反発を受けるだけでなく、紛争が激化すれば攻撃の最前線に立たされることになると警告している。」

 日本政府内には、頭を冷やせと、諫言の一つでも言う官僚はいないのか?

No.7 16ヶ月前

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