ずいぶん前になりますが下村満子著、ソ連人のアメリカ観とアメリカ人の ソ連観という連作のルポルタージュを読みました。 大変な力作で考えさせられる本です。 アマゾンを当たれば簡単に入手できるかと思いますのでみなさんもぜひ。 この2作を読んでだれもが驚くのは、プラウダやイズベスチヤといった官製 メディアのプロパガンダにさらされているはずのソ連人が米国に対して 実に正確で均衡のとれた知識を持っているのに対して、一方米国人は、 制約のない自由なメディアから情報を受け取っているはずなのに、 ソ連に対してひどいバイアスのかかった不正確な知識しかないということでした。 昔読んだ本なので記憶が怪しく具体例をあげられないのが残念ですが、 それはもうたくさんあります。 なぜ、こういうことが起きるのか、 ニューヨークタイムズやワシントンポストは問題を抱えてはいますが、 それでも、プラウダやイズベスチヤよりもまともでしょう。 わからなかった、いくら考えても。 息子が答えをくれました。 米国のメディアが腐っているからだと。 一般の米国人はNYTもWPもまったく読まない。 テレビニュースとあとは地方紙だけ、地方紙は痴呆紙と変換した方がよいのだそうです。 ジャーナリスティックな視点は皆無で、読者に迎合する記事ばかり。 当然、米国人には、ソ連に対する平衡のとれた正確な事実よりもあくどいイメージの方が 受けが良い。 だからそう報道する、と。
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孫崎享チャンネル
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ずいぶん前になりますが下村満子著、ソ連人のアメリカ観とアメリカ人の
ソ連観という連作のルポルタージュを読みました。
大変な力作で考えさせられる本です。
アマゾンを当たれば簡単に入手できるかと思いますのでみなさんもぜひ。
この2作を読んでだれもが驚くのは、プラウダやイズベスチヤといった官製
メディアのプロパガンダにさらされているはずのソ連人が米国に対して
実に正確で均衡のとれた知識を持っているのに対して、一方米国人は、
制約のない自由なメディアから情報を受け取っているはずなのに、
ソ連に対してひどいバイアスのかかった不正確な知識しかないということでした。
昔読んだ本なので記憶が怪しく具体例をあげられないのが残念ですが、
それはもうたくさんあります。
なぜ、こういうことが起きるのか、
ニューヨークタイムズやワシントンポストは問題を抱えてはいますが、
それでも、プラウダやイズベスチヤよりもまともでしょう。
わからなかった、いくら考えても。
息子が答えをくれました。
米国のメディアが腐っているからだと。
一般の米国人はNYTもWPもまったく読まない。
テレビニュースとあとは地方紙だけ、地方紙は痴呆紙と変換した方がよいのだそうです。
ジャーナリスティックな視点は皆無で、読者に迎合する記事ばかり。
当然、米国人には、ソ連に対する平衡のとれた正確な事実よりもあくどいイメージの方が
受けが良い。
だからそう報道する、と。