中庸左派 のコメント

>オプション①:新旧逆転に適応する

 この観点では、中国敵視という点ではトランプ派も同じであるが、軍産複合体から距離を置いているように見える、という意味でトランプのほうが、覇権への執着が弱いのではなかろうか?

 どちらかというと、トランプの中国敵視は、覇権維持というより、経済的競争相手に対するビジネス的敵視ではなかろうか?

 だから、トランプのほうがマシだと考えている。

 トランプは先日、珍しく天敵CNNのインタビュー番組に出演したそうだ。

https://youtu.be/JLY4E2kFqT8

 この中で、ウクライナについて、ウクライナ勝利への応援姿勢を問われ、自分は勝ち負けでなく、ヒトが死ぬのを止めたい、という趣旨のことを述べたという。

 極めてまっとう。異議なし!である。

 アメリカ帝国らのウクライナ武器支援は、アメリカ帝国らの覇権維持、ロシア弱体化のため以外には理由はあり得ない。

 そのような武器支援には大義は全くない。

 一方、敵視されている中国、新華社通信は、5月18日、こんな論文を発表した。題して、「アメリカの強圧外交とその弊害」

https://english.news.cn/northamerica/20230518/1cf3c94cb9314399b135262e27526970/c.html

「本報告書は、豊富な事実とデータに基づき、米国の強圧外交の悪行を世界に暴露し、米国外交の覇権主義といじめの性格、および米国の行動がすべての国の発展、地域の安定、世界平和にもたらす深刻な損害について、国際社会によりよく理解してもらうことを目的としています。」

 ここに言う「米国の行動がすべての国の発展、地域の安定、世界平和にもたらす深刻な損害について、国際社会によりよく理解してもらうことを目的」、全く異議なしだ。

 日本は、アメリカ帝国の横暴も一因として、失われた30年の経済的損失に陥れられた。米軍基地や米軍による傍若無人の日本利用のせいで失われている平和と経済的利益は計り知れない。

 この論文でも、中国は我が日本に同情を寄せている。

「同盟国に容赦なく強圧的な外交を適用する。1980年代、日本のGDPはアメリカの半分でした。アメリカは日本の経済的脅威を排除するため、1985年に日本に「プラザ合意」を結ばせ、円高を強要し、日本国内のバブルを急速に拡大させ、不動産バブルの崩壊と日本経済の長期停滞を招いた。

1986年、日本の半導体産業の台頭に対して、米国は日本に「日米半導体協定」を締結させ、日本に対して「301条調査」を開始し、半導体やコンピュータなど様々な日本製品に貿易制裁を課し、日本の半導体産業の競争力と将来性を損ない、世界市場の50%だったシェアが2019年には約10%まで落ち込んだ。」

 アメリカ帝国的価値観の欺瞞も痛烈に指摘している。

「いわゆる民主主義と人権の推進は、他国の政治的強制や内政干渉を行う米国の常套手段である。米国は長年にわたり「アメリカ的価値観」を世界中で宣伝し、「民主主義対権威主義」を掲げ、他国の内政に理不尽に干渉し、独自の価値観と政治制度で他国と世界秩序を形成しようとしてきた。彼らは、ライバルを弱体化し、危機を転嫁し、混乱を引き起こし、安定を損なうことを目的として、他国の合法的な政府に干渉し、転覆させることさえあります。」

 新疆ウイグル自治区がどーの、こーの、モンゴル語がどーの、こーの、というカンチガイ内政干渉はアメリカ帝国の受け売りというわけである。

 ハッキリ言えば、人権問題は世界中どこの国にもあるだろう。日本やアメリカ帝国には、恰も、人権問題はありません、みたいな上から目線で、ウイグルが・・、モンゴルが・・がと宣うヤカラは自国の人権問題にもっと鋭敏な問題意識を持て、と言いたい。自国の人権問題を蔑ろにするヤカラに限って、ウイグル云々、モンゴル云々というのではないか?厚顔無恥もよいところだ。

 さて、この論文、結論の項目において、こんなふうに述べている。

 「中国は決して軍事連合を結成したり、イデオロギーを輸出したりすることはない。中国は他人の玄関先で挑発したり、他人の家に手を伸ばしたりすることは決してない。中国は貿易戦争をしたり、外国企業を根拠なく妨害したりすることは決してない。」

 信じる、信じないはヒトそれぞれ。だが、アメリカ帝国の悪行という事実は過去に明白で現在進行形。少なくとも、この事実を直視するべきだ。

 現状を見ると、私はオプション⑤として、アメリカ帝国の自滅、を加えても良いのではないか、と考えている。

No.3 18ヶ月前

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