中国文明は紀元前遥かむかしから悠久の歴史を持つ。 1800年代後半までは、西欧を遥かに凌ぐGDPの超大国であった。 帝国主義諸国による侵略植民地支配による辛酸の時代を例外とするなら、世界を睥睨する超大国であった。 そして今、多極化する世界をリードする新たな存在として、政治経済的に更に強力に変貌を遂げ、世界史においてたち現れてきた。 これが現実的認識だと私は考えている。 経済的には世界の「先端工場」、希少鉱物資源大国。人口、広大な国土。 政治的には昨今の目覚ましい活躍。サウジ、イラン関係の正常化仲介。露宇和平仲介での存在感。強大な軍事力。アメリカ帝国への毅然とした姿勢。 世界が一目置く条件を全て備えている。 ところが、その現実を見たくない、現実逃避する向きが日本に多いことは、情けないし、憂慮するべきことだろう。 https://www3.nhk.or.jp/news/html/20221130/k10013908711000.html 「よくない印象を持っている」「どちらかといえばよくない印象を持っている」と回答した人は、日本は87.3%、中国は62.6%だった、という。 かつての侵略国の末裔、日本人のほうが、中国人に対してよい印象を持たない、これ自体、私からすると厚顔無恥の情けない日本人の姿、と言わざるを得ない。 アメリカ帝国の属国として、尻馬に乗って経済制裁や中国敵視に狂奔する日本のあり方が、無批判に受け入れられている結果だろう。 情けないことだ。 https://www.asahi.com/sp/articles/ASQ9X5V2QQ9XUHBI012.html 「中国に「親しみを感じる」とした比率は、70歳以上で13・2%、60代で13・4%と低迷している。」 脱亜入欧の世界観から抜け出ていない向きが多いのだろうか?嘆かわしい。 もっとも、上記、朝日の記事はタイトルは「若い世代ほど中国へ親近感 急激な経済成長、「怖い国」から変化」(2022/9/28 )とのことであるから、若い世代はまだマシなのであろう。 対中感情に限らないことであるが、何事も全て、現実認識から出発して、論理的かつ合理的に思考をめぐらせないといけない。スキキライは二の次三の次である。単なる感情に支配されて、現実を見ずに主観的に決めつけて物事を見る、こういう姿勢は戒めないといけない。 しかし、残念ながら、主観的嫌中論者はこの「場」にも現れるし、日本社会は、そうした勢力に一定蝕まれているように見える。
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孫崎享チャンネル
(ID:119568177)
中国文明は紀元前遥かむかしから悠久の歴史を持つ。
1800年代後半までは、西欧を遥かに凌ぐGDPの超大国であった。
帝国主義諸国による侵略植民地支配による辛酸の時代を例外とするなら、世界を睥睨する超大国であった。
そして今、多極化する世界をリードする新たな存在として、政治経済的に更に強力に変貌を遂げ、世界史においてたち現れてきた。
これが現実的認識だと私は考えている。
経済的には世界の「先端工場」、希少鉱物資源大国。人口、広大な国土。
政治的には昨今の目覚ましい活躍。サウジ、イラン関係の正常化仲介。露宇和平仲介での存在感。強大な軍事力。アメリカ帝国への毅然とした姿勢。
世界が一目置く条件を全て備えている。
ところが、その現実を見たくない、現実逃避する向きが日本に多いことは、情けないし、憂慮するべきことだろう。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20221130/k10013908711000.html
「よくない印象を持っている」「どちらかといえばよくない印象を持っている」と回答した人は、日本は87.3%、中国は62.6%だった、という。
かつての侵略国の末裔、日本人のほうが、中国人に対してよい印象を持たない、これ自体、私からすると厚顔無恥の情けない日本人の姿、と言わざるを得ない。
アメリカ帝国の属国として、尻馬に乗って経済制裁や中国敵視に狂奔する日本のあり方が、無批判に受け入れられている結果だろう。
情けないことだ。
https://www.asahi.com/sp/articles/ASQ9X5V2QQ9XUHBI012.html
「中国に「親しみを感じる」とした比率は、70歳以上で13・2%、60代で13・4%と低迷している。」
脱亜入欧の世界観から抜け出ていない向きが多いのだろうか?嘆かわしい。
もっとも、上記、朝日の記事はタイトルは「若い世代ほど中国へ親近感 急激な経済成長、「怖い国」から変化」(2022/9/28 )とのことであるから、若い世代はまだマシなのであろう。
対中感情に限らないことであるが、何事も全て、現実認識から出発して、論理的かつ合理的に思考をめぐらせないといけない。スキキライは二の次三の次である。単なる感情に支配されて、現実を見ずに主観的に決めつけて物事を見る、こういう姿勢は戒めないといけない。
しかし、残念ながら、主観的嫌中論者はこの「場」にも現れるし、日本社会は、そうした勢力に一定蝕まれているように見える。