RT 13 Apr, 2023

膠着状態にあるウクライナは「完全動員」を実施せざるを得なくなる－メディア
https://www.rt.com/russia/574701-ukraine-wapo-stalemate/

この状況は、キエフでの「指導者交代」の可能性を高めると、米軍プランナーは考えていると報じられている－

ワシントンポストが引用した国防総省のリーク文書によると、米国は、ウクライナもロシアも今年中に戦場で大きな成果を上げることはできず、続く膠着状態によって、キエフは戦える最後の一人まで呼び出さざるを得ないと考えている。

米国防情報局は、キエフとモスクワの双方が「効果的な作戦に必要な兵力と物資が不足している」と見ており、そのため、ウクライナ紛争は2024年まで長引き、双方が今年獲得した領土は「わずか」であると予測している、と水曜日に同紙が報じた。

それにもかかわらず、「紛争を終わらせるための交渉はありえない」と、同機関は、リークされた文書の山に含まれていたその評価で書いたと伝えられている。ポスト紙と多くの新聞社は、これらの文書の一部から情報を公開し、同時に、ニューヨーク・タイムズ紙が身元を公表した後、木曜日にFBIによって逮捕された漏洩容疑者の政府による追跡に協力していた。

勝利や交渉の可能性がほとんどない長引く紛争で、最も重い代償を払うのはウクライナである、と国防総省は考えていると伝えられている。このような行き詰まりは、キエフに残された男性人口の「完全動員」を強いることになると、ポスト紙は報じている。この動きは、ウラジミール・ゼレンスキー政権に対する国民の「批判」を引き起こし、「指導者の交代がより起こり易くなる」だろうという。

また、文書では、ウクライナが決定的な勝利を収め、ロシアにエスカレーションや交渉を強いるか、ロシアが勝利を収め、キエフの政権交代を要求できるようにするかのシナリオが示されている。しかし、膠着状態が「最も可能性の高いシナリオ」として挙げられているそうだ。

一般市民を兵役に就かせようとするキエフの取り組みは不評で、男性が街頭で強制的に拘束され、兵役に就くよう迫られる様子を映したビデオが多数出回っている。ウクライナの議員たちは徴兵制の拡大を検討していると言われており、すでに軍服を着ている人の多くは、包囲されたドンバスの町アルチョモフスク（ウクライナではバクムートと呼ばれている）に送られるも、もはや防衛する価値がないと考えている。

また、最近流出した米国防総省の文書によると、米国は2月の時点で、ウクライナがこれまでの紛争で被った犠牲者は最大131,000人、うち最大17,500人が死亡したとみている。ウクライナが犠牲者数を公表することはほとんどないため、本当の犠牲者数を確定することは困難である。昨年秋、EU委員会のウルスラ・フォン・デア・ライエン委員長は、キエフの死者数を10万人と発表したが、この主張にはキエフが異議を唱え、その後EUのウェブサイトから削除された。

ポスト紙は、キエフの「指導者交代」が政治指導者の交代を指すのか、軍の上層部の交代を指すのか、文書には明記されていないことを指摘した。

キエフの政府関係者は、この情報流出に激怒しているという。この情報流出には、ウクライナが長年約束してきた春の反攻作戦を実行するのに不十分であることを示唆する情報も含まれているという。