世論調査はモヤモヤする。 私の意見が比較的多数派であることが、ままあるからだ。しかし、それでヨシヨシとはならない。 多数派意見であるはずの私のイメージする世の中の流れに、ほとんどの場合、ならないから。 例えば、モリカケ問題に揺れた2017年10月の衆院総選挙でも自民党大勝。一方、世論調査は政府説明「納得できず」7割(2017年3月、日経)。「決着ついていない」ほぼ8割(2018年6月、朝日)。 政治状況と世論の乖離。モヤモヤする。 もっとも、あんたはサヨクでしょ。もともと少数派、そもそも多数派的政治的ポジションではないのだから、泰然かつ恬淡とするべきだ、というココロの声を聞いてはいるし、多数派だと思うなよ!みたいな世間のツッコミの可能性も意識はしているのである。 随分前に、養老孟司氏の『バカの壁』という本がベストセラーになった。 新潮社HPには、平成で1番売れた本とあり、「「見えない「壁」がわかると世の中が見えてくる。気が楽になる。 「話せばわかる」なんて大ウソ! イタズラ小僧と父親、イスラム原理主義者と米国、若者と老人。互いに話が通じないのは、そこに「バカの壁」が立ちはだかっているからである。いつの間にか私たちを囲む様々な「壁」。それを知ることで世界の見方が分かってくる。」との宣伝文句。 この本、私を含む周囲のサヨクも結構読んでいた。 サヨク的少数派を長く続けていると、「「話せばわかる」なんて大ウソ!」という現実に馴れるし、「互いに話が通じないのは、そこに「バカの壁」が立ちはだかっているからである。」という断定に溜飲を下げつつストレスを緩和したくもなる。 しかし、私のようなサヨク的少数派だけでなく、世間的にも「バカの壁」を感じているヒトが、多数世の中にいるからベストセラーになったのだろう。 ということは、バカでなくて、賢い(と思っている、或いは自己規定している)ヒトが多いのであろうか? この点については、前に、ここで、適菜収氏の「ゲーテの警告 日本を滅ぼす「B層」の正体」(講談社アルファ新書)に触れたことがあるが、同書の内容紹介はズバリ、以下のように言い切っている。 「日本をダメにしたのは官僚ではなく、B層」 「「民意」を問い続けると恐ろしいことが起きる! 衣食住、文化、スポーツ、すべての分野で起きているB層化現象をゲーテ研究者が解説」 ということは、世論調査に答えているのは、だいたい【B層】なのだろうか? 【B層】の定義は「マスコミ報道に流されやすい「比較的」IQの低い人たち」となっている。 「「B層」をキーワードに、 近代大衆社会の末路を読み解く!これまでの社会階層の分析は、主に収入の多寡によるものでした。たとえば、年収1500万円以上が上流層、年収300万円以下は下流層というように。しかし、「B層」というキーワードを使った場合、たとえ年収1500万円以上でもB層に分類される可能性があります。「B層」は人間の質を表します。近代大衆社会の中で発生し、自ら近代化の原動力となることにより、最終的に自分のクビをしめるのがB層です。B層の拡大により発生したB層社会は、必然的に腐り果て、国家はデマゴーグにより支配されるようになる。」 と、このように、【B層】に 「「民意」を問い続けると恐ろしいことが起きる!」というのは、ロシアの特別軍事作戦に対する日本の世論の動向を見るにつけ、納得する部分はあるのではあるが、さりとて、モヤモヤが解消するわけではないのである。 世論調査を見るにつけ、私は多数派と少数派を行ったり来たりして、モヤモヤするのであるし、そこに現れている多数派とは、如何なる人達なのか?モヤモヤするばかりなのである。
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世論調査はモヤモヤする。
私の意見が比較的多数派であることが、ままあるからだ。しかし、それでヨシヨシとはならない。
多数派意見であるはずの私のイメージする世の中の流れに、ほとんどの場合、ならないから。
例えば、モリカケ問題に揺れた2017年10月の衆院総選挙でも自民党大勝。一方、世論調査は政府説明「納得できず」7割(2017年3月、日経)。「決着ついていない」ほぼ8割(2018年6月、朝日)。
政治状況と世論の乖離。モヤモヤする。
もっとも、あんたはサヨクでしょ。もともと少数派、そもそも多数派的政治的ポジションではないのだから、泰然かつ恬淡とするべきだ、というココロの声を聞いてはいるし、多数派だと思うなよ!みたいな世間のツッコミの可能性も意識はしているのである。
随分前に、養老孟司氏の『バカの壁』という本がベストセラーになった。
新潮社HPには、平成で1番売れた本とあり、「「見えない「壁」がわかると世の中が見えてくる。気が楽になる。
「話せばわかる」なんて大ウソ! イタズラ小僧と父親、イスラム原理主義者と米国、若者と老人。互いに話が通じないのは、そこに「バカの壁」が立ちはだかっているからである。いつの間にか私たちを囲む様々な「壁」。それを知ることで世界の見方が分かってくる。」との宣伝文句。
この本、私を含む周囲のサヨクも結構読んでいた。
サヨク的少数派を長く続けていると、「「話せばわかる」なんて大ウソ!」という現実に馴れるし、「互いに話が通じないのは、そこに「バカの壁」が立ちはだかっているからである。」という断定に溜飲を下げつつストレスを緩和したくもなる。
しかし、私のようなサヨク的少数派だけでなく、世間的にも「バカの壁」を感じているヒトが、多数世の中にいるからベストセラーになったのだろう。
ということは、バカでなくて、賢い(と思っている、或いは自己規定している)ヒトが多いのであろうか?
この点については、前に、ここで、適菜収氏の「ゲーテの警告 日本を滅ぼす「B層」の正体」(講談社アルファ新書)に触れたことがあるが、同書の内容紹介はズバリ、以下のように言い切っている。
「日本をダメにしたのは官僚ではなく、B層」
「「民意」を問い続けると恐ろしいことが起きる! 衣食住、文化、スポーツ、すべての分野で起きているB層化現象をゲーテ研究者が解説」
ということは、世論調査に答えているのは、だいたい【B層】なのだろうか?
【B層】の定義は「マスコミ報道に流されやすい「比較的」IQの低い人たち」となっている。
「「B層」をキーワードに、 近代大衆社会の末路を読み解く!これまでの社会階層の分析は、主に収入の多寡によるものでした。たとえば、年収1500万円以上が上流層、年収300万円以下は下流層というように。しかし、「B層」というキーワードを使った場合、たとえ年収1500万円以上でもB層に分類される可能性があります。「B層」は人間の質を表します。近代大衆社会の中で発生し、自ら近代化の原動力となることにより、最終的に自分のクビをしめるのがB層です。B層の拡大により発生したB層社会は、必然的に腐り果て、国家はデマゴーグにより支配されるようになる。」
と、このように、【B層】に
「「民意」を問い続けると恐ろしいことが起きる!」というのは、ロシアの特別軍事作戦に対する日本の世論の動向を見るにつけ、納得する部分はあるのではあるが、さりとて、モヤモヤが解消するわけではないのである。
世論調査を見るにつけ、私は多数派と少数派を行ったり来たりして、モヤモヤするのであるし、そこに現れている多数派とは、如何なる人達なのか?モヤモヤするばかりなのである。