中庸左派 のコメント

>WSJは「中国はほぼ3年間の厳しいCovid-19制御から抜け出し、経済活動は1月と2月に回復、中国経済は回復、消費に拍車がかかる」と報道。

 経済の強さは、実体的経済活動と金融政策力が両輪だろう。この観点から、Global Times(環球時報)3月9日、「人民元が国際化でペースアップ、再開後の国家経済の回復で通貨高へ」という記事。

https://www.globaltimes.cn/page/202303/1286980.shtml

「人民元の国際化は著しく進んだ。世界で 5 番目に大きい決済通貨、貿易決済で 3 番目に大きい通貨、5 番目に大きい準備通貨となっています。 」

「ロシアの脱ドル化の動きの一環として、ロシア財務省は 2 月に、今年から国富基金におけるユーロの割合を再設定し、金、元、ルーブルのみを残すと発表した、とロシアのメディアは報じた。」

 この記事が面白いのはグローバル チーフ エコノミストのGuan Tao 氏のコメント。
 
 Guan Tao 氏はアメリカ、EUは金融引き締め路線で、「金融政策を部分的に調整した」と指摘した上で、、それに対して日本は、「日本の中央銀行は円の市場に繰り返し介入したため、国際通貨システムの多面的な発展を後押しする可能性がある」として、日本の「独自」金融政策を評価している。

 以下はGuan Tao 氏のコメント部分。「米国連邦準備制度理事会の大幅な利上げにより、市場でドルが不足し、現在の国際通貨システムの欠陥が露呈しました。連邦準備制度理事会の金融政策は、国内の経済問題にも対処しながら、国際経済環境を考慮することができませんでした。
 米国の大幅な利上げにより米国に資金が流入し、ユーロ圏や日本を含む新興市場国と先進国の両方が資本流出と現地通貨の下落に直面したため、ドルが上昇しました。EU中央銀行はユーロ安を考慮して金融政策を部分的に調整したが、日本の中央銀行は円の市場に繰り返し介入したため、国際通貨システムの多面的な発展を後押しする可能性がある」としている。

 一方、米欧のテイタラクは目立つ。

「株価一時500円以上値下がり 「クレディ・スイス」経営悪化懸念」(NHK)2023年3月16日 10時25分
 https://www3.nhk.or.jp/news/html/20230316/k10014009691000.html

 世界経済を牛耳ってきた米欧の落日か?アメリカ帝国発の世界的金融恐慌か?

 何れにせよ、経済も多極化がトレンドのようだ。日本は独自の金融政策を貫いたほうが良さそうだ。

No.5 20ヶ月前

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