りゃん のコメント

わりと最近だが、この欄にわたしは、

①中共の存在感が中東で増しているが、中共は、経済関係にとどまり、政治的に泥をかぶる覚悟がまだなさそうだ。
②サウジとイスラエルとの関係はよいので、そこにもともとイスラエルともイランとも関係の悪くない中共が加われば、イスラエルの地位はさらに強くなるが、その場合(イスラエルと対立しているイランのこともあるが)、パレスチナ問題を中共はどう解決するのだろうか(少なくとも米国は解決のために汗をかいた)。

という趣旨を書いた(今回趣旨の範囲内で記述を補った)。

今回の動きは①について、「政治的に泥をかぶる」方向に一歩進んだものとして評価したいが、まだ本当に泥をかぶるかどうかわからない。とりあえず、イスラエルとイランとの対立をどう解決するだろうか。イランのウラン濃縮の件をどうするのだろうか。

②について、孫崎さんは記事の冒頭に問題意識を示しているが、そこまでだ。ヒトビトのなかではピー氏の引用記事に出てくるが、引用記事であり、その記事中にも中共がどうするのかの展望はないようだ。

ほかのヒトビトは、きっと、イランとサウジとを中共が仲介したという事実にコーフンして、パレスチナ問題などもう忘れたのだろう。

わたしは、ずっと以前だが、パレスチナ問題の解決には、長い時間がかかるだろうと書いただけで、米国の味方だ親米だとここで書かれたものだが、まあ、ヒトビトの間での流行がかわったのだろう。イスラエルという国をこの世から亡くす勢いのヒトビトもいたと記憶しているが。

米国を批判していればいいという場所からアタマがきりかわっていない記述がみられるが、もし本当にたとえばこの20年以内くらいに中共が唯一の覇権国になるのであり、今回の動きがその具体的なさきがけであるのなら、中共がパレスチナ問題をどうするのかということが当然語られなければならない。それは中共を批判するということに限りなく近い。

わたしは中共がパレスチナ問題を解決できたら、惜しみなく拍手を贈るつもりだが、さてどうだろうか。

No.8 20ヶ月前

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