p_f のコメント

RT 13 Dec, 2022

英国の政治家は「プーチン恐怖症」を使って反対意見を退けている
https://www.rt.com/news/567835-uk-nurses-message-putin/

「プーチンにメッセージを送る」ために、英国の看護師は、賃金改善の要求を取り下げなければならないと、ある大臣が発言した-

政治アナリスト ティムール・フォメンコ記

英国の看護師は間もなくストライキに入る。この予定された(公共サービスの)途絶は、この国を覆っている労働者の不安の波の一つに過ぎない。賃金の減少、GDPの停滞、高いインフレに悩まされる英国の労働者は、当然のことながら不満を持っている。

しかし、この国を動かしている政治家たちは、別の考えを持っている。保守党の議長で内閣府大臣のナディーム・ザハウィは最近、ストライキに参加する人たちをロシアを助けることになると非難し、次のように述べた。「今こそ団結し、プーチン氏に我々はこのような形で分裂するつもりはないという明確なメッセージを送る時だ」と。

この発言は一過性のものではなく、実は政府の政治家たちが、国の生活水準の低下をロシア大統領のせいにして、ウクライナのために英国民に苦難に耐えることを要求するという日常的なことの一部であった。失脚したボリス・ジョンソン元首相が8月に述べたように。「ウラジーミル・プーチンの悪事のために我々がエネルギー料金を支払っているのなら、ウクライナの人々は血で償っているのだ」と。

パターンは非常に明確で、不満を示す人は誰でも、「我慢して黙れ」と言われる羽目になるのだ、ロシアに対抗するために。なぜなら、本当にすべてプーチンのせいだからだ━これは、政府の政策や国の経済状況に対する批判に対する主要な反論になっている。英国人は、自分たちと無関係の紛争のために恐ろしい犠牲を払うことを期待されている。この国のばかげたレベルのロシア恐怖症が、いかに政治家が国民を愚弄することを許しているかを示している。

英国では、ウクライナへの支持は旧ソ連圏以外の欧州で最も狂信的なものである。フランスやドイツなどの一般国民はそうでもないようだが、英国はイデオロギー的な動機からロシアとのゼロサム対決を受け入れ、その過程で米国の主要な後ろ盾となったのである。その際、英国政府は、ロシアのエネルギー供給に「直接」さらされることが少ないため、大陸国家と同じように紛争の影響を受けないという誤った仮定をいくつもした。

これが仇となった。市場は需要と供給に基づいて運営されている。したがって、ある供給源から製品Xを買わなくても、その製品全体の供給が縮小すれば、価格を押し上げるという影響を与える。つまり、ロシアのガスを買わなくても、英国はエネルギー危機に見舞われ、インフレ率が急上昇し、技術的不況に陥ったのである。このため、鉄道員、郵便配達員、看護婦など、次々とストライキが発生した。

そして、この状況に直面した英国の政治家たちの本能はどうなっているのか。そうだ、ロシアのせいにするのだ。さて、これは2016年に集約された、今回のロシアの軍事作戦の前に開発された政治戦略からきている。主流の政治家たちは、いわゆる「ロシアの干渉」という厄介者を使って、自分たちが不服とする政治的成果を悪質な外国からの影響の産物として退けることができることを学んだ(特に、ドナルド・トランプとBrexitについて)。このような物語は、指定された敵対勢力の範囲と能力を大幅に誇張するだけでなく、そもそもその政治的結果を招いた英国自身の社会経済的失敗と不平を意図的に塗り潰すものである。

そのため、英国の政治家にとっては、A)ロシアのせいだ、B)ロシアを助けることになる、と言って自分たちの嫌いな政治的発展を否定したり反対したりすることは、この機に便乗した、手が届く所に生った果実となっており、まるで統治政策に何の問題もないかのようだ。たまたまウクライナ紛争の出現によって、保守党政権がこれを行うのがこれまで以上に容易になったのである。英国民は、キエフ政権のために、自国の経済がその過程で崩壊しても、どんな請求にも応じ、どんな犠牲も払い、何にも文句を言わないことを期待されているだけである。

もし英国人がそのような結果を喜んで受け入れるとしたら、それは彼らがこの一方的で操作的なレトリックに騙されることを許したからである。ロシア恐怖症は、英国人の政治的盲点となっており、事あるごとにロシアを狂信的に敵視する指導者によって作り出されたものである。

No.3 24ヶ月前

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