p_f のコメント

>>36
■曖昧な響き

プーチンは、2022年2月のロシアのウクライナでの「作戦」を、ルガンスクとドネツクでの大量虐殺を阻止するために必要なものだと正当化した。これは、米国が推進するR2P、保護責任論、とりわけコソボでの「大量虐殺」を防ぐためとされる米国とNATOによるユーゴスラビアへの空爆と呼応するものだった。現実には、法的にも、特に人的にも、ドンバスではコソボよりもはるかに悲惨な状況にある。しかし、欧米ではドンバスとコソボを比較しようとすると、「誤った同等性」あるいは「何々主義」として糾弾される。

しかし、コソボ紛争は、ロシアのドンバス侵攻のアナロジー以上のものであり、原因なのである。

何よりも、コソボ紛争は、NATOがもはや防衛的な同盟ではないことを明らかにした。むしろNATOは、米国の指揮下で、自ら選んだ国を爆撃し、侵略し、破壊することを承認できる攻撃的な軍隊になっていたのである。大量虐殺の危険性、人権侵害、「自国民を殺す」と脅す指導者など、口実はいつでも作ることができた。どんな大げさな嘘でもいいのだ。NATOがその触手を伸ばしている以上、誰も安全ではない。リビアは2番目の例となった。

プーチンが発表した「非ナチス」化という目標も、西側諸国ではピンと来るかもしれない。しかし、どちらかといえば、「ナチス」が東西で全く同じ意味を持つわけではないことを物語っている。西側諸国、ドイツやアメリカでは、「ナチ」は主に反ユダヤ主義を意味するようになった。ナチスの人種差別は、ユダヤ人、ロマ人、そしておそらく同性愛者にも適用される。

しかし、ウクライナのナチスにとって、人種差別はロシア人に適用される。ウクライナの治安部隊に組み込まれ、アメリカ人とイギリス人によって武装・訓練されたアゾフ大隊の人種差別は、ナチスのそれと同じだ。ロシア人は混血で、中世のモンゴルの征服によって一部「アジア人」であり、一方ウクライナ人は純白のヨーロッパ人であるというのだ。

これらの狂信者の中には、自分たちの使命はロシアを破壊することだと公言している者もいる。アフガニスタンなどでは、アメリカはイスラムの狂信者を支援し、コソボでは暴力団を支援した。彼らが我々の側でスラブ人と戦うなら、誰が彼らの考えを気にするだろうか?

■相反する戦争の目的

ロシアの指導者にとって、彼らの軍事「作戦」は、彼らが恐れる西側諸国の侵略を阻止するためのものである。彼らはまだウクライナの中立を交渉したいのだ。戦略家ズビグニュー・ブレジンスキーが、ロシアをアフガニスタンの罠に誘い込んだ(彼らに「彼らのベトナム」を与えた)と自慢していたアメリカにとって、これは彼らの終わりなき戦争における心理的勝利である。西側諸国はかつてないほど団結してプーチンを憎んでいる。プロパガンダと検閲は、世界大戦のレベルをも凌駕している。ロシアはこの「作戦」を早く終わらせたいに違いない。様々な意味で彼らにとってコストがかかるからだ。アメリカはそれを阻止する努力を拒否し、それを誘発するためにあらゆることを行い、その継続からできる限りの利益を引き出すだろう。

今日、ヴォロディミル・ゼレンスキーは、米国議会に、ウクライナにもっと軍事援助を与えるよう懇願した。その援助は戦争を継続させるだろう。アンソニー・ブリンケン氏がNPRに語ったところによると、米国は「ロシアが国を近代化し、主要産業である防衛や航空宇宙、ハイテク部門、エネルギー探査を近代化するために必要な技術を否定する」ことで対応しているそうだ。

アメリカの戦争の目的は、ウクライナを救うことではなく、ロシアを破滅させることである。それには時間がかかる。

危険なのは、ロシアがこの戦争を終わらせることができず、アメリカが戦争を継続させるためにあらゆる手段を講じることだ。

ダイアナ・ジョンストン:
1989年から1996年まで欧州議会の「緑のグループ」の報道官を務めた。最新作『Circle in the Darkness』(邦訳『闇の中の円環』)。Memoirs of a World Watcher (Clarity Press, 2020)では、ドイツ緑の党が平和政党から戦争政党へと変貌を遂げた際の重要なエピソードを語っている。その他の著書に『愚か者の十字軍』がある。また、父親であるポール・H・ジョンストンとの共著で、From MAD to Madness(狂気から狂気へ)を出版している。Inside Pentagon Nuclear War Planning (Clarity Press)」がある。連絡先: diana.johnstone@wanadoo.fr

No.37 32ヶ月前

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