荒谷卓氏の思想がどういうものか不勉強で知らないが、今回の文章を読む限りでは、わたしの親しい右寄り言論と、立脚する点は総論的にほとんどかわらない。 問題は各論であり、天皇・皇室、憲法改正などがある。孫崎さんは、「憲法改正の目的はグローバリスト、米国軍産複合体の為に自衛隊を海外で使わせる体制つくり」というが、荒谷さんの立脚点から孫崎さんの観点は論理必然ではない。それは孫崎さんの信念であり、同等以上の根拠をもって、ちがう信念をもつ人もいるということです。 ちがう言い方をすれば、まさにその点に、日本のおかれた絶望的な分裂状況、日本がこれからますます苦しむ状況の根源があるということです。 同じように難しい各論のひとつに対中関係がある。今回は詳述しないが、一点指摘しておこう。反グローバリズム、反DSとくれば、日本では反米と結びつくのが普通だが、米国の一部トランプ支持者では「反中愛国」と結びつく。中国が現在おこなっている政策もグローバリズムであり、またDSの一部とズブズブだとみられているのです。そしてその観点は日本の右寄り言論の多くが共有する。 ここにも、日本のおかれた絶望的な分裂状況、日本がこれからますます苦しむ状況の根源がある。
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孫崎享チャンネル
(ID:13458971)
荒谷卓氏の思想がどういうものか不勉強で知らないが、今回の文章を読む限りでは、わたしの親しい右寄り言論と、立脚する点は総論的にほとんどかわらない。
問題は各論であり、天皇・皇室、憲法改正などがある。孫崎さんは、「憲法改正の目的はグローバリスト、米国軍産複合体の為に自衛隊を海外で使わせる体制つくり」というが、荒谷さんの立脚点から孫崎さんの観点は論理必然ではない。それは孫崎さんの信念であり、同等以上の根拠をもって、ちがう信念をもつ人もいるということです。
ちがう言い方をすれば、まさにその点に、日本のおかれた絶望的な分裂状況、日本がこれからますます苦しむ状況の根源があるということです。
同じように難しい各論のひとつに対中関係がある。今回は詳述しないが、一点指摘しておこう。反グローバリズム、反DSとくれば、日本では反米と結びつくのが普通だが、米国の一部トランプ支持者では「反中愛国」と結びつく。中国が現在おこなっている政策もグローバリズムであり、またDSの一部とズブズブだとみられているのです。そしてその観点は日本の右寄り言論の多くが共有する。
ここにも、日本のおかれた絶望的な分裂状況、日本がこれからますます苦しむ状況の根源がある。