網野善彦の一連の著作を読んでみると、今回の記事中の >>中世の日本では人口の八十五パーセントが農民だったというから、 >>国民のほぼ全員が一千数百年にわたって >>こういう訓練を受け続けてきたわけである というイメージが正しいのかどうかよくわからない。 網野によれば、中世の日本人はもっと多様だったようだし、 「日本人」自体が、地理的な「日本」に閉じたひとびとというわけでもない。 もっとも、網野もわたしが読んだときはすでに古典同然であり、 同時に、批判も多くなされていたと記憶しているが、 結局学問的に最近は網野説をどう見るのが正しいのか浅学ゆえに知らない。 どうであれ、『日本人とユダヤ人』は、網野「前」の著作であり、 そこに描かれた日本人観は、再検討を要するのではないかと感じている。 『日本人とユダヤ人』はひとつの著作として面白いが、 書かれていることの一般化には注意が必要であろう。 ただし「同調するようにとの強い圧力」については、重要な問題である。 これについては、自分のいる「社会」の具体例からかんがえるほうが、 著作からかんがえるよりも、深くかんがえられるのではないかと感じる。 たとえば、この孫崎ブログでは、「同調するようにとの強い圧力」は あるかないか。一年前はあったかなかったか。「同調するようにとの強い圧力」が あったとして、その圧力をかけていたヒトビト(私見では三人以上いる)は それを自覚していたか。
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孫崎享チャンネル
(ID:13458971)
網野善彦の一連の著作を読んでみると、今回の記事中の
>>中世の日本では人口の八十五パーセントが農民だったというから、
>>国民のほぼ全員が一千数百年にわたって
>>こういう訓練を受け続けてきたわけである
というイメージが正しいのかどうかよくわからない。
網野によれば、中世の日本人はもっと多様だったようだし、
「日本人」自体が、地理的な「日本」に閉じたひとびとというわけでもない。
もっとも、網野もわたしが読んだときはすでに古典同然であり、
同時に、批判も多くなされていたと記憶しているが、
結局学問的に最近は網野説をどう見るのが正しいのか浅学ゆえに知らない。
どうであれ、『日本人とユダヤ人』は、網野「前」の著作であり、
そこに描かれた日本人観は、再検討を要するのではないかと感じている。
『日本人とユダヤ人』はひとつの著作として面白いが、
書かれていることの一般化には注意が必要であろう。
ただし「同調するようにとの強い圧力」については、重要な問題である。
これについては、自分のいる「社会」の具体例からかんがえるほうが、
著作からかんがえるよりも、深くかんがえられるのではないかと感じる。
たとえば、この孫崎ブログでは、「同調するようにとの強い圧力」は
あるかないか。一年前はあったかなかったか。「同調するようにとの強い圧力」が
あったとして、その圧力をかけていたヒトビト(私見では三人以上いる)は
それを自覚していたか。