孫崎さんの日ロ北方領土問題は、戦後当時の「ポツダム宣言」、「サンフランシスコ条約」、「ヤルタ協定」などが議論の視点になっており、その後の交渉に触れていない。領土問題とは言え、交渉の時間的経過は重視していくべきでしょう。 プーチン大統領は、2016年訪日前後から北方領土を返還後、米軍基地が作られる可能性を言及しだしている。 2019年財界人との会合で「日本が平和条約交渉を進めたいなら、日米安全保障条約から脱退しなければならない」。また、6月には「ロシアは平和条約締結を望んでいるが、日本と米国の軍事協力進展が締結を困難にしている」といっている。 「日米離間」はソ連以来ロシアの対日政策の永遠のテーマであるが、プーチンの目には日本がますます米国寄りになっているとみている。 ロシアは北東アジアでの米国の権益拡大に警戒心を解いていない。国後、択捉領との軍備を着々と進めている。 領土交渉は、本音の部分で妥結できるわけがなく、可能性もなくなったとみるべきでしょう。ただ、ロシアと中国はつかず離れずの関係であり、特に経済的な問題で、日本の技術・お金を期待することが出てくれば、いつでも交渉の枠組みを作ろうとしてくることは否定できない。
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孫崎享チャンネル
(ID:117221150)
孫崎さんの日ロ北方領土問題は、戦後当時の「ポツダム宣言」、「サンフランシスコ条約」、「ヤルタ協定」などが議論の視点になっており、その後の交渉に触れていない。領土問題とは言え、交渉の時間的経過は重視していくべきでしょう。
プーチン大統領は、2016年訪日前後から北方領土を返還後、米軍基地が作られる可能性を言及しだしている。
2019年財界人との会合で「日本が平和条約交渉を進めたいなら、日米安全保障条約から脱退しなければならない」。また、6月には「ロシアは平和条約締結を望んでいるが、日本と米国の軍事協力進展が締結を困難にしている」といっている。
「日米離間」はソ連以来ロシアの対日政策の永遠のテーマであるが、プーチンの目には日本がますます米国寄りになっているとみている。
ロシアは北東アジアでの米国の権益拡大に警戒心を解いていない。国後、択捉領との軍備を着々と進めている。
領土交渉は、本音の部分で妥結できるわけがなく、可能性もなくなったとみるべきでしょう。ただ、ロシアと中国はつかず離れずの関係であり、特に経済的な問題で、日本の技術・お金を期待することが出てくれば、いつでも交渉の枠組みを作ろうとしてくることは否定できない。